出版社内容情報
故郷にある思い出の灯台が解体されることを知った昴は、かつて一緒に星を見た月菜との軌跡を辿るため帰郷を決意して……。
内容説明
「ね、流れ星を見るのは難しい?」今も昴の耳もとに聞こえるのは、高校生だったあの日、旧灯台で一緒に星を見ていた月菜の声。大人になっても昴はあの夏に囚われたまま。しかし、老朽化が進んだ旧灯台が壊されるというニュースを見て、昴は帰郷することに。月菜との思い出は自分にとって何なのか。そして、時が流れた旧灯台で昴が見つけたものとは…?ノスタルジック青春ストーリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆなほし
28
高校生の頃、美しい転校生月菜と一緒に星を見た旧灯台が壊されるというニュースを聞き、昴は急ぎ故郷の島へ帰ることに…。本書では劇的なドラマが起きる訳でも無い。しかし人生においてこの本で起きたようなささやかな奇跡というのが1番ありえそうで、身近に感じられるドラマティックな幸運なのだ。「ね、流れ星を見るのは難しい?」と訊いた月菜に対し、季節ごとに見られる様々な流星群を答えた昴。月菜が見たかった流れ星は、一体いつのどんなものだったのかを考える。あの夏に囚われたままの昴が、自分の手で掴んだ未来を応援したい。2019/11/20
moonchild
1
灯台好きなので、表紙買い。ところが...。LEDライトと合わせ鏡で光が増幅する?そんなことは起こりません!望遠鏡で見る星座や流星群は素晴らしい?そんなに視野の広い望遠鏡はありません!デタラメはダメです。島を離れるおじいさんに灯りを届ける重要な場面だからこそ、綿密に練り上げて欲しかったです。それが作品の質に関わると思います。そのせいもあって、薄っぺらい物語にしか思えませんでした。2022/06/24