出版社内容情報
権力に阿ることなく、自らを律し正義を貫く目付十人の清々しい活躍。刊行開始早々人気のシリーズ第3弾
内容説明
目付筆頭の妹尾十左衛門は、奏者番かつ寺社奉行でもある切れ者大名から呼び出され、上様への献上物の件で盛岡藩の使者が礼法に従わぬので説教をしてくれと頼まれる。ところが、話が大きくなり老中をも巻き込む大事となっていく。幕府の中枢で重責を担う老中と、藩を背負う若き使者の覚悟の間に立つ十左衛門の取る道は…。幕臣を監察する目付を活写するシリーズ第三弾。
著者等紹介
藤木桂[フジキカツラ]
千葉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。テレビドラマの企画脚本などを経て、本格時代小説に挑戦。シリーズ第一弾『本丸 目付部屋 権威に媚びない十人』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
23
『献上』献上品を老中が受け取るか、奏者番が受け取るかということは献上する側にとっては重大なことだけれど、老中も忙しすぎるし…前例を破ることはあちこちに影響をもたらす。なんとなく現代の官僚を想起した。第四話の『上申書』が好きだ。合議制の効果と地道な目付の調査力が気持ちいい。『嫁姑』はクズ男の話。能力を認められ自負心のある人は一度の躓きで気持ちが折れてしまうのかな。好きなシリーズだけれど地味すぎてファンが少なそう…シリーズが長く続きますように。2019/03/05
ごへいもち
15
お気に入り。この著者は他には書いていないらしいが、それも当然かと思う密度の濃さ。ふわふわした気楽な時代物とは違って読む方も体力がいる2024/07/21
だいゆー
4
(^^2019/03/01
あき
3
タイトルのご老中だけじゃなくて目付衆も脇の人たちも、矜持を持ってお役目に真面目に励んでいる人たちが多くて、読んでて気持ちが良い。現実は難しいけれど、信賞必罰で、頑張ってる人たちが報いられる世の中であって欲しいよね、やっぱり。2021/10/14
山内正
3
次席老中松平右京太夫がもう二十日も登城していない。奉書の署名出来ない事態に目付け妹尾が上屋敷に赴くと右京太夫は元気だが 下城途中襲われたからと知らされ 領国高崎に何が起こったか調べると 米が高いと町民な下級武士が困窮して藩主に訴えると名主や武士等が 訴えると騒ぐと妹尾は右京太夫に 話す 家老や先導武士らに年貢の見直しや 江戸費用の削減の見直しを命じ 老中職だけは上様を守る為に辞める訳にいかぬと断じた。2019/03/09