出版社内容情報
将軍直属17家の「御庭番」宮地家の若き二代目加門。盟友と合力して、江戸に降りかかる闇と闘う
内容説明
本丸の上様(吉宗)が御隠居、大御所として西の丸に移られ、西の丸の大納言家重様が本丸に入り第九代将軍となられる―こうした噂が城中を落ち着きなくさせていた。いよいよ将軍となった家重から御庭番二代目の宮地加門に命が下った。本丸大広間、上段の将軍座所近くにある“武者隠し”に入り目撃した「公方様御下命」の衝撃とは?新将軍の人知れぬ想いと驚愕の決断―。
著者等紹介
氷月葵[ヒズキアオイ]
東京都生まれ。出版社勤務などを経て、フリーライターとして独立。秋月菜央、福知怜の筆名で、歴史、心理、ドキュメント系などの著書を多く執筆する。小説では第四回「北区内田康夫ミステリー文学賞」において「師団坂・六0」筆名・井水怜で大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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真理そら
20
台風怖い!地震怖い!と思いながら、「江戸時代の人たちはもっと怖かったんだろうなあ」と思うほど時代小説脳になっている読者である。将軍は9代目家重に、御庭番は2代目加門に代替わりした。次回は千秋さんの出番が増えると嬉しいな、と期待する読者なのである。2018/09/07
ひさか
3
2018年6月二見時代小説文庫刊。書下ろし。シリーズ7 作目。家重が将軍になり、治世に関わる人が代わっていくさまが、宮地加門の目を通して語られる。交代の様子が、興味深く、面白い。2018/08/31
山内正
3
二代目お庭番 宮地家門 吉宗後 次期将軍の人は誰か老中しかり吉宗の思惑しかり城内で情報が舞う中 田安家嫡男と老中尾張家が頻繁に会う 田沼意次から様子を探る下知を受ける、 そんな中突如上様から出座が言い渡され、家門は武者隠しに控える 老中松平の突然の罷免が言い渡された やがて屋敷変えの為荷物が運ばれ確認に走る! 不満のまま蟄居の老中に更に隠居の申し渡しが合わせて田安家に登城禁止の沙汰がお庭番の探りの通り 下知が飛びやがて家重が将軍になる。2018/06/04
いえのぶ
2
徳川吉宗から家重に世代交代する江戸城で御庭番も2代目に代わる。権力争いの結末は?2018/08/05
あき
1
吉宗から家重への代替わりに伴って、加門も正式に家督を継ぐことに。家重が将軍になったあとの乗邑への処遇は史実の通り。暗愚と侮り、廃嫡までしようとした相手が権力を握ったらどうなるかなんてのはわかりきったことではある。阻止出来なかった時点で諦めてたのか、家重が吉宗におもねって大したことはしないだろうと甘く見てたのか、どっちなんだろう。家重への代替わりのゴタゴタはこの後もまだあるから、加門がどう絡むのか楽しみ。2020/05/11