出版社内容情報
哲学ナビゲーターとして活躍中の著者のデビュー作、ついに文庫化! 難しい専門用語を使わない痛快テツガク入門!
内容説明
哲学なんて退屈だと思っているアナタのためのテツガク入門。
目次
1章 哲学的な何か(不完全性定理;公理 ほか)
2章 あと科学とか(相対性理論;カオス理論 ほか)
3章 量子力学とか(波動と粒子の2重性;波派VS粒子派の戦い ほか)
4章 科学哲学史とか(帰納主義;帰納主義の問題 ほか)
5章 もっと哲学的な何か(人工知能の心;チューリングテスト ほか)
著者等紹介
飲茶[ヤムチャ]
北国生まれ。東北大学大学院卒。会社経営者。哲学、科学、数学などの学問をわかりやすく解説する本を書いている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
108
「哲学的な何か、あと数学とか」に続いてこれも土曜に素晴らしいと思いました。哲学と科学の関係性についての本を気軽に読みたかった当方にとってはうってつけで、読んでいてとにかく楽しい、楽しい、そして楽しい読書となりました。次は「哲学的な何か、あと化学とか」、そして満を持して「哲学的な何か、あと生物とか」と理学四部作にしてほしいなと思います。2022/02/11
へくとぱすかる
64
最新科学による世界像が、いかに生活の常識から遠いものであるか、初めて量子力学の解説を読む人には、世界が果てしなく漠然とした、恐ろしいものにうつるかも。それがまぎれもなく、世界の真相であることを、納得のいく文章で教えてくれる。そこからごく自然に分析哲学に移っていくが、永井哲学を読んだ人には、独我論のほどよい復習になるだろう。それにしてもドラえもんがねえ……。2017/04/30
キジネコ
51
難しい事は、ほぼ理解が届きません。それでも面白く最後まで読めました。科学や哲学に限らず文学や政治なんかも一絡げにして私達人間は、正解のない世界、近似値の世界に生きている。此処は奇妙な誤差と打算で満たされた海の様だと書は教えています。文字や数字、論理や公理を徒手で探り、真理を目指しても目的の地は遠ざかるだけ。人間の前を塞ぐ原理的不可能性について見做しの仮説を道標に海を渡る遊泳者が夢見る陸地に辿り着く事はないと知る。今日を泳ぐ私を知る私は、どーだ?その問を、誤差を、妥協を楽しめれば人でいるのも悪くない。2021/05/20
アマニョッキ
50
文庫で再読。ほんっと面白い!もしかしたら、すごく頭のいい理系の方とかが読んだら「ん?」って思ったりするのかもしれないけれど、わたしみたいな単純ばかには目から鱗、口から「え?」「へー!」「まじか!」の嵐。単行本とは挿絵が変わっていたけれど、ラストのダークさは健在。やはり今年の年ベス入り確定ですな。2019/11/07
ポルコ
43
まだ読んでなかった、脱サラ哲学者飲茶先生の初期作品。科学的考察がやや難しかったが、やはり後半の哲学に戻る語り口が痛快で気持ち良い。2021/01/23