出版社内容情報
田宮流抜刀術の達人で三味線の名手、矢内栄次郎を襲う権力の魔手!吉川英治賞作家が人生と野望の深淵を鋭く描く!
内容説明
居合の達人で三味線の名手矢内栄次郎は、奉行所の仕事ではない―との断わり付きで奇妙な依頼を、与力崎田孫兵衛から受けた。それは、京橋の薬種問屋の楽隠居惣兵衛が若い女に溺れ、挙句、その女と暮らすと言って家を出、一カ月余も連絡をよこさず家人も心配しているので、真相を探ってほしい、というのであったが…。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1983年『原島弁護士の処置』でオール讀物推理小説新人賞を受賞。87年『絆』で推理作家協会賞、89年『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞。1947年、東京に生まれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
99
栄次郎江戸暦「涙雨の刻」15巻。与力崎田孫兵衛からの依頼と、栄次郎の師匠吉右衛門さんの苦境苦悩が一つの線に読み応えがあった「涙雨の刻」でした。2016/03/18
ひさか
6
2016年2月二見時代小説文庫刊。シリーズ15作目。栄次郎の師匠の吉右衛門の追い落としが画策されるのは何故か?。画策するのは誰なのか?。という謎を探る栄次郎が楽しい。2020/01/24
あかんべ
6
師匠の受難。女の嫉妬が、こんなに時間がたってからじわじわ燃え上がるなんて。女って怖い。2016/03/20
goodchoice
2
栄次郎シリーズもはや15巻となり、今回は栄次郎自身ではなく師匠の吉右衛門が苦境に陥る。物語の途中では手の打ちようがなくなり、これまでかと思ったが、何とか解決して無事、次につながった。小杉さんらしい、筋の意外性が素晴らしい。2016/03/17
犀門
1
#066★★★★★2016/04/13