出版社内容情報
栄次郎が魅せられた剣の奥義とは?
春の大川端で、釣り糸を垂れる老人を一瞥した時から事件は始まった。
厳しい修行の果てに到達した剣技とは――?
内容説明
一作ごとに人気拡大!栄次郎が魅せられた剣の奥義とは?春の大川端で、釣り糸を垂れる老人を一瞥した時から事件は始まった。厳しい修行の果てに到達した剣技とは―?
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1983年『原島弁護士の処置』でオール讀物推理小説新人賞を受賞。87年『絆』で推理作家協会賞、89年『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞。1947年、東京に生まれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
116
栄次郎江戸暦「老剣客」13巻。旗本の狼藉を許せず真相を突き止めようとするが、それぞれの立場や権力に阻まれ苦悩する、もやもやいっぱいの栄次郎さん、ちょっとスッキリしなかったかな、最後は御前文兵衛さんに良いところ持って行かれましたよ。 2015/07/09
あかんべ
10
綾乃さんの気持ちは無視して男たちの間で、これからがきまってゆく江戸時代。武士の宿命とはいえひどいものだ。栄次郎も気になることがあると、あれほど極めたいと思う三味線に狂いが出るなんて、全く修行が足りない。剣の修行より甘くみている。三味線に生きるなんてのも、母親の顔色を伺うのもちょっとだらしない。2015/06/08
chacha
6
シリーズ13。老剣客が何者なのか?そして 栄次郎の縁談は?いろいろ気になりながら読み進めました。刃桜組3人を切ったのは 始めは十兵衛かと思ったけど、なんとなく違うようなもしかしてこの人と思う人だった。最後は丸く収まったように思えるけど 武士社会は 成敗されても病死でかたをつけてしまうのに なんとなくもやもやする。2018/07/15
ひさか
4
2015年4月二見時代小説文庫刊。書下ろし。シリーズ13作目。悪を見過ごせない栄次郎には頭が下がる。奥義を極めた老剣客の表現が秀逸。2020/01/24
FK
2
シリーズ第13作。この手の娯楽小説には、必須アイテムというものがあるのだろう。ここでは仇討ちであったり、剣のライバルどうしの勝負であったり、そして殺人事件に色恋のエピソードといったところだ。これらをうまく組み合わせればエンタテイメントができあがる。 この著者は実にそれが上手い。その結末の持って行き方を知っている私たちは、安心してそのプロセスをしかもヒヤヒヤしながら読めるのだ。 2015/12/17