出版社内容情報
愛娘と恋女房を残して旅から旅の古参料理人。
胸に迫るは望郷の想い。
侍を捨て料理人となった時吉とちよの「のどか屋」に包丁一本を晒に巻いた凄腕の料理人が舞い込んだ。
小田原を出て二十年という。
内容説明
侍の身分を捨て江戸に出て料理人となった時吉と女房おちよの“のどか屋”に、尾羽打ち枯らした古参の料理人が舞い込んだ。小田原で料理の店を出していたが、二十年前に包丁一本を晒に巻いて、味の修行の旅に出たという。残してきた愛娘と恋女房への想いは深まるばかりだが、近くまで行っても、今さら会えぬと強がりを言っていたのだが…。書き下ろし長編時代小説。
著者等紹介
倉阪鬼一郎[クラサカキイチロウ]
1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部卒。印刷会社勤務を経て1998年より専業作家。ミステリー、ホラー、幻想、ユーモアなど、多岐にわたる作品を精力的に発表する。2008年「火盗改香坂主税 影斬り」(双葉文庫)で時代小説家としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はにこ
10
今回のゲストは信次。各地の料理を学んで腕はあるが料理を出す料簡を間違えている。年取ってから心を入れ替えるのって難しいけど、それをやってのけた信次は偉い!どんどん大きくなる千吉の成長が楽しみ。ゆめ屋シリーズを最近読んでいたので、ちょっと内容がごっちゃになってしまった。2020/06/17
mikipon
8
シリーズ11巻目。今回も、次々と繰り出される美味しい料理を堪能しました。話の軸になる流れ者の料理人の設定と展開がちょっと薄い気がしましたが、みんな良い人で心温まる話というのが、のどか屋の持ち味だから良しとしましょう。2015/02/03
ううち
8
冒頭からちょっと飛ばしすぎでは?と思うくらい美味しそうなお料理満載!おちよちゃんの発句も冴えていて、いつもの「のどかや」スタイルという感じでよかったです。千吉ちゃんも成長しています!2014/08/25
ミド
7
家族を捨てて料理修行にでた信次。辛抱が足りずすぐに店を飛び出すクズ男として登場したから、今更妻と娘に会わせたらダメだろうと思っていたけれど、あっさり改心して拍子抜けでした。都合よく話が進むわりに犠牲になるのは子どもというのがちょっと残念。2018/10/01
ざるめ
7
時吉とおちよの元に女房子供を捨て、諸国を渡り歩いた料理人の信次がくる。最初は信次ってヤツはどうしようもねぇな(--;)と思っていたけれど、のどか屋やお客さん達に受け入れてもらい、良い方向へ(^o^)やっぱり、のどか屋の人情味あふれる感じは良いなぁ♪今回も美味しそうな料理がたくさん出てきたし(^q^)2015/05/21
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