出版社内容情報
時代小説大賞作家が贈る時代長編
内容説明
慶安四年、三代将軍家光治政下の江戸に奇妙な噂が流れた。“将軍様は重い病いで、今日明日の命らしい”という。刈屋藩二万石松平能登守定政の近習、早野小太郎は、実戦重視の鹿島新当流の剣客でもある。ある日剣友であり親友でもある奥村七郎に誘われ野駆けに出、帰途、騎馬の一団に襲われ、それが後の凶変の予兆になった…。
著者等紹介
大久保智弘[オオクボトモヒロ]
1947年、長野県に生まれる。立教大学卒業後、都立高校で教鞭をとる。『水の砦―福島正則最後の闘い』で、第5回時代小説大賞を受賞し文壇デビューを果たす。波乱に富んだ物語構成、鮮烈な登場人物の造形等で多くの読者を魅了する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひかつば@呑ん読会堪能中
7
3代家光が亡くなる直前、将軍のお側役を主とする若侍早野小太郎が、徳川家盤石のために御三家の力を弱めようとする知恵伊豆&後の大目付中野の強力なタッグに命を狙われる。小太郎を襲うのは柳生だけではなく風魔一族も!、という伝奇小説。なんせ幡随院長兵衛や由井正雪というお馴染のスーパースターが登場するのでワクワクさせる。とりあえずの危機を脱した小太郎が、通常とは逆パターンの設定の中でどんな動きを見せるのか、すぐに下巻にとりかかるとしよう。 2013/09/26
いえのぶ
2
家光が将軍のころ、親藩の近習の若者を主人公とする。由井正雪、風魔一族らが登場する。ちょっと山田風太郎を感じさせるところがある。長編の上巻だが簡単に読み進められる。2013/01/23