内容説明
口入れ屋の庄三郎に拾われた羽州浪人永井新兵衛に、用心棒の仕事が舞い込んだ。一家皆殺しの押し込み強盗が続き、町中が震えあがっているのだ。凶悪な手口は並みの賊とは思えず、背後には、新兵衛が脱藩した藩の御家騒動が絡んでいるらしい。どす黒い奸計を嗅ぎとった新兵衛は、賊たちの手掛りを求めて佃嶋へ潜入した…。人情話の名手が贈る剣と涙と友情…。感動の好評第2弾。
著者等紹介
花家圭太郎[ハナヤケイタロウ]
1946年、秋田県生まれ。明治大学卒。出版界で働いた後、1988年『暴れ影法師―花の小十郎見参』でデビュー。スケールの大きな構想と緻密な構成で次々と傑作時代小説を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あかんべ
9
意外なところで人ってつながっているもの。長屋暮らしのよさをしみじみ感じさせるのは、こんなにも近所付き合いが希薄になった現代だからかも。2015/03/06
カバン
7
大らかな新兵衛が素敵です。正太をはじめとする、周りの優しさにもほっこりします。2015/04/12
だいしょう@SR推進委員会
3
主人公が巻き込まれたお家騒動が意外な形で再燃。ほんわか訛りの言葉を武器に、なんとか収めようと奮戦します。主人公をはじめ周囲の人たちが暖かく、彼の人柄がそれを不自然に思わせない。まだ想い人との再会はなりませんが、ぜひ、次には果たしてもらいたい。それにしても、すっごく強い主人公なのに、活躍する場面もあるはずなのに、なぜだか読み終わるとそんな気がしない。でも、大らかさが伝わるような描写で、心地よい読後感です。2011/09/20
まりりんりん
1
この作家さんの作品はどれも好き。 元はとある大名家の剣術指南役だった主人公がお家騒動を収めるために刺客となり、脱藩する。ようやくたどり着いた江戸で掏摸に懐を狙われ、無一文となったところを口入れ屋の主人に拾われて・・・と言うのが前作。 収束したと思っていたお家騒動がまたぞろ動きだしていた今作。剣の力に頼らずどう収めていくのかが今回の最大の見所、かな。 チャンバラも良いけど、それだけじゃぁねぇ・・・。主人公が桁違いの強さで敵をバッタバッタと切り捨てる時代小説に少々食傷気味の人にオススメです!2011/12/10
haru
0
◎