内容説明
二代将軍秀忠の世、秀吉の遺児にして肥後・加藤清正の猶子(養子)、波芝信十郎と大和忍びの鬼蜘蛛は、江戸に到着早々、後水尾天皇に嫁した和子中宮(秀忠の娘)への供物行列を襲う謎の一団に遭遇。林崎神明夢想流の必殺剣で行列を守ったことから、徳川将軍家擾乱を策謀する勢力との闘いに巻き込まれてゆく。
著者等紹介
幡大介[バンダイスケ]
1968年、栃木県鹿沼市生まれ。武蔵野美術大学造形学部卒。テレビ局嘱託職員を経てCM製作会社に勤務。イラストレーターとして広告に挿絵などを描く。1995年より文筆業に手を染める。フリーライターとして実録物など、数々の媒体に執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
42
天下御免の信十郎「快刀乱麻」1巻。時代が江戸初期、徳川秀忠、家光、柳生宗矩、十兵衛、春日局服部半蔵、風魔等々登場、「柳生一族の陰謀」を思い出すな~。なかなか面白そうで楽しみな作品。2014/03/09
klu
12
中沢秀人の時代小説ほどではないけれど、歴史のお勉強もでます。丁度よい長さや、頻度です!楽しい娯楽小説です2019/05/14
ウォーカージョン
7
面白かった。なつかしい感じのチャンバラ。駿河大納言やら家光やら本多正純、服部半蔵、柳生十兵衛・・・。オールスターキャストに南朝遺臣の陰謀、忍者の暗躍、ツンデレ女忍者、剣豪の闘いそして貴種の浪人若様・・・。なつかしい時代小説要素がてんこ盛り。荒唐無稽だけど、考証はすべきところはちゃんとしてる。キャラもなかなかいいし、この広げた大風呂敷、最後にどう畳むのか楽しみ。2019/05/23
ひ ろ
7
表題からして軽いテャンバラ読み物と思って読み出したが、中々濃い設定。史実を絡み合わせて、良くもまあ面白いストーリーを編み出してくれたものです。しばらくシリーズを追いかけみようかな。2013/01/25
ryu
4
『猫間地獄のわらべ歌』が面白かったので遡ってデビュー作を借りてみました。大風呂敷広げまくりの設定やら豪快すぎる殺陣シーンはまるでTVの時代劇だし、南朝やら山の民やら出してくるところは伝奇小説寄りだしで単なる時代小説ではない型破りさはあります。説明がいちいち丁寧すぎるところがいかにも勉強中な感じがしますが、これはこれで試みとして面白いんじゃないかなーと。2012/12/26