内容説明
ふたりを引き裂いていた氷壁のごとき断絶は、おたがいの誤解が解けるにつれて埋まっていった。エリザベスへの愛を確信したイアンは、長年音信を絶っていた肉親と和解して爵位を継ぎ、名実ともに彼女の夫となることを決意する。社交界での名誉も回復され、幸せな新婚生活を歩みはじめたエリザベス。そんな彼女の前に失踪していた兄ロバートが現われ、イアンに関する衝撃の事実を暴露した!最愛の兄と最愛の夫、ふたつの愛に挟まれて苦しむ彼女がくだした悲壮の決断とは?波瀾万丈の愛の旅路を描いた幻の名作。
著者等紹介
マクノート,ジュディス[マクノート,ジュディス][McNaught,Judith]
83年に作家デビュー。それより以前は映像製作会社やラジオ局への勤務、会社経営など、ビジネスパーソンとしてのキャリアを長く積んでいた。英国の摂政時代に題材を取ったヒストリカルロマンスの草分け的存在として知られ、20年以上の作家活動を経た今では、ロマンス界で不動の評価を確立している。3度の結婚を経験し、今は多くの子と孫に恵まれている。テキサス州クリアレイク在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
16
男性作家による暴力的な小説を読んだ後、女性作家による、過去に権利をあまり持たなかった一人の女性が(ま、お貴族様なのですがね)男性社会をしなやかに泳ぎぬけ、愛する夫を勝ち得ようとする話に癒されました。ロマンス小説の暖かさは、小説の中でさえ利用されしゃぶりつくされる「女性」という性をあたたかく包んでくれる応援ソングのようで、ほっとします。男は偏見を持たず女性作家の書くロマンスをもっと読むべきだと思うなあ。2015/10/12
Nami
9
ジュディスさんの作品大好きだけど、体に悪い...(ノ*´>ω<)ノ 誤解の場面が近づくにつれ、読むペースがスローになる。やだ〜やめて〜無理〜と、心の中で叫んでる。ジュディスさんのヒーロー達は、凄く優しくもなれるけど、めちゃくちゃ冷酷にもなる。この冷酷極まりない時は、読むの辛いわ(´д`、) まぁ〜でも、このH/H共に素敵でした♡2016/11/13
たまきら
4
女性が愚かな動物と思われていることを逆手に取る手腕がすごい。持てるもの全てを使って、愛を得ようとするのは女性の力なのかもしれません。男子の方がそう言う所は弱いのかもしれません。素敵なお話でした。2014/07/14
veri
4
下巻は幕開けからノンストップ!上巻では互いを盲目的に愛していましたが、下巻ではその目隠しがとれ、本当の意味で互いの有りのままを愛していく。嘘や保身その他をひっくるめてそれでも愛しいという思いの強さに、ひたすらに惚れ惚れします。苦しみ7割程ありますが…σ^_^;これでもかと言う程に最後までハラハラさせてくれました。互いの外見にも惹かれつつ、本当に心を愛していることが克明に分かるあたりが、王道でありながら唯一無二の作品であることの証なのかと感じました。マクノート作品、どんどん追いかけていくつもりです!2013/11/14
ライム
4
再読。「その瞳が輝くとき」を読んでいもづる式に。「その瞳が・・・」では災難続きのアントニーがここではちゃんと意中のサリーと夫婦になっていてホッとした(笑)しかし、マクノート読み始めると1冊では終わらない上に止まらなくなるので大変危険です。2012/05/16
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