内容説明
無外流の達人鵜飼兵馬の所へ死装束の吉原忘八衆が現れ、女を返せと迫る。忘八とは仁・義・礼・智・信・忠・孝・悌の八つの徳目を捨てた亡者の事で、人は彼らを人外の者という。女とは薄紅という名の美少女で何者かに追われているところを、通りかかった兵馬が助けたのである。これが江戸市中を震撼させる怪異な事件の発端となった。心中事件の背景に錯綜する老中の思惑と旗本、忘八衆の暗闘、そして真相は?書き下ろし長編時代小説。
著者等紹介
大久保智弘[オオクボトモヒロ]
1947年、長野県に生まれる。立教大学卒業後、都立高校で教鞭をとる。『水の砦―福島正則最後の闘い』で、第5回時代小説大賞を受賞し文壇デビューを果たす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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