出版社内容情報
鼠小僧が江戸に舞い戻り、不正な金を懐にしている奸賊から盗みを働いた。勇実の筆子たちは、鼠小僧に憧れ、勢い込んで自分たちの「身近な不正」を暴こうといきり立つ。所詮は他愛ない探索ごっこなのだが、勇実も龍治も痛くもない腹を探られて苦笑しきり。だが、勇実にしても龍治にしても、このところドギマギすることがあるにはあった……。筆子たちの「活躍」で、さらに恋模様が進む第8巻!
内容説明
白瀧勇実が想いを寄せる亀岡菊香を送っている途中、突然の嵐となってしまった。雨宿りしたのが船宿・大柳屋の店先で、二人はひと晩を共にすることに。するとなんと素性を隠して大柳屋に潜んでいる鼠小僧と出くわした。聞けば、役人や大店の旦那相手に密かに色を売って荒稼ぎしているこの宿を探っているのだという。その夜遅く…評判の悪い女将が宿の中で倒れていた―。「ただの雨宿り」など4話を収録。“想い想われ”が深まる人気シリーズ第8弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
51
三十九才の女性作家が描く甘くも騒々しい恋の物語。江戸は本所相生町(現在の東京都墨田区両国二丁目)で、手習所の師匠を営む家禄三十俵二人扶持(薄給)の御家人、白瀧勇実(いさみ)25才。なお、勇実は、隣の剣術道場矢島道場の師範代でもある。愛嬌があってお転婆な妹の千紘(ちひろ)19才と矢島道場の跡継で師範代、矢島龍治23才の青春物語です。勇実と美しく優しい亀岡菊香21才と、活発な千紘と龍治の恋が……綴られた恋愛小説か? それとも時代小説か・・・。2024/01/26
なみ
14
ついにあの2人の恋が進展する……かもしれない、シリーズ8作目。 第一話で筆子たちに囃し立てられる勇実が最高に微笑ましかったです。私も混ざりたい。 第二話では格好良い新キャラが登場して、早速色々とやってくれました。龍治頑張れ! 第三話、ラブコメとして完璧すぎる導入!からのまさかのミステリーで面白かったです。 第四話は筆子たちがかわいかったし、私の推しの寅吉も活躍していて嬉しかったです。 楽しく読めて尊さも摂取できる、大満足の1冊でした。2023/01/14
あずとも
5
勇実と菊香、龍治と千紘、この2組の関係はなかなか進展しないのに岡本様とおえんさんの関係が進展してた。そろそろ終わりに向かっている気配。火牛党の件が解決する時が終わりなのかな。2024/07/05
蕭白
5
二組のカップルに少し進展が・・・2023/01/15
まゆこ
4
★★★☆☆2023/05/28