出版社内容情報
又兵衛の知りあいの煮売屋の善七が、稲荷の境内で侍を斬り殺した。三人組の月代侍に襲われた女房を救おうとして、奪った刀でひとりを殺めてしまったのだ。善七に下されたのは、磔獄門という不条理な裁き。臍を噛む又兵衛だが、侍たちが、自身も追う三日月党なる凶賊と繋がっていると知り、一味を壊滅すべく動きだす──。怒りに月代朱に染めて、許せぬ悪を影裁き。時代小説界の至宝、坂岡真が贈る令和最強の時代シリーズ第六弾!
内容説明
又兵衛の知りあいの煮売屋の善七が、稲荷の境内で侍を斬り殺した。三人組の月代侍に襲われた女房を救おうとして、奪った刀でひとりを殺めてしまったのだ。善七に下されたのは、磔獄門という不条理な裁き。臍を噛む又兵衛だが、侍たちが、自身も追う三日月党なる凶賊と繋がっていると知り、一味を壊滅すべく動きだす―。怒りに月代朱に染めて、許せぬ悪を影裁き。時代小説界の至宝、坂岡真が贈る令和最強の時代シリーズ第六弾!
著者等紹介
坂岡真[サカオカシン]
1961年新潟県生まれ。早稲田大学卒業後、11年の会社勤めを経て文筆の世界へ。四季折々の江戸の情緒と人情の機微を、繊細な筆致で綴る時代小説には定評がある。本シリーズと「鬼役」「鬼役伝」シリーズで第11回日本歴史時代作家協会賞「シリーズ賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
65
① 南町奉行所例繰方与力で香取神道流を極めた剣客、平手又兵衛の活躍の物語です。字が大きくて、展開が早く、勧善懲悪で読みやすいです。剣客・平手又兵衛の剣が絶妙です。このシリーズは、安定した読み物となっています。このところ探索をもっぱにする定町廻り同心とか、吟味方与力を主人公にしたものでなく、例繰方与力とか、風烈廻り与力を主人公にした本をよく見かけます。書き手が、今までと違うものを主役にして書いているようです。シリーズ6作目。2022.11発行。字の大きさは…大。2023.02.20~21読了。★★★☆☆→2023/02/21
ひさか
24
2022年11月双葉文庫刊。書き下ろし。シリーズ6作目。海月侍、閻魔裁き、理不尽なり、の3つの連作短編。今回は3つともに面白く、良い展開。例繰の又兵衛の動きにも説得力があり、長元坊、御先手弓組の目白鮫の登場と活躍も楽しめた。2023/03/31
Tatsuhito Matsuzaki
14
南町奉行所の例繰方与力の平手又兵衛が活躍するシリーズ第6作目。 3話収録の2話目では、又兵衛の俳句の才能が、また表題となっている3話目では例繰方としての武器となる特殊能力が発揮されるとともに、三作目で登場した目白鮫が又兵衛に助力します。 理不尽な江戸の世で又兵衛の活躍が一服の清涼剤のように感じられるシリーズ作です。 #海月侍 #閻魔裁き #大奥 #表使 #三日月 #今日の一冊2024/04/23
ゴルフ72
14
善七さんはどんな気持ちで磔にされたのか?思いは息子の善太郎に引き継がれた。この世の中も理不尽なことばかり・・・又兵衛さん今回も良い仕事をしてくれました。2023/06/05
goodchoice
3
巻を追うごとに又兵衛が積極的に活躍するようになってきた。長元坊とのコンビも楽しめる。2022/12/22