出版社内容情報
高輪の大木戸の酒問屋に奉公する十四歳の子守り娘が、往来で馬に蹴られた後、不思議なものを見るようになった。ある時、自分が奉公する店のご隠居が何者かに斬られるのが見えると言い出した。娘に相談を受けた北町奉行所臨時廻り同心の白縫半兵衛は、ご隠居と店の周辺をあらい始めるが……。人気書き下ろしシリーズ第十四弾。
内容説明
高輪の酒問屋に奉公する十四歳の子守娘おたまが、往来で馬に蹴られた後、先の事を見透す不思議な力を授かった―。その噂を聞いた臨時廻り同心の白縫半兵衛は、盗賊の押し込みを予見し迷子の居所を言い当てるおたまに興味を抱く。そんな折り、奉公先の隠居・義兵衛が侍に斬られるところを見たと、おたまが北町奉行所に駆け込んできた。半兵衛は義兵衛の周辺を調べ始めるが…。「世の中には知らん顔をした方が良いこともあるさ」と嘯く半兵衛の人情裁きを描く、書き下ろし人気シリーズ第十四弾。
著者等紹介
藤井邦夫[フジイクニオ]
1946年、北海道旭川生まれ。「特捜最前線」「水戸黄門」などテレビドラマの脚本家、監督を経て、2002年に作家デビュー。以降、時代小説で数々のシリーズを手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
147
新シリーズも14弾!今回も安心して読んだ。中でも酒問屋に奉公する子守娘・おたまが先を見透すタイトル作と、大久保様の私的ないきさつが絡む4話目の『小悪党』が良い。いつまでも追いかけたい好きなシリーズだ。2021/10/22
やま
75
北町奉行所臨時廻り同心・白縫半兵衛の人情味のある裁きが見所の物語です。文書の中に感動もなく、この先どうなるのかと読み手を引き込むこともなく、坦々と物語が進んで行く。このシリーズは、いつまで続けていくのか。そろそろ終わりにしてはと思うのは私だけだろうか。今作で読むのを止めます。シリーズ34作目(第二期14作目)。字の大きさは…中。2021.12.10~12読了。★★☆☆☆ 孤老剣、女白波、天眼通、小悪党、の短編4話。2021/12/12
真理そら
54
表題作の子守娘に対する半兵衛さんの優しさが素敵だ、が、なんとなくだんだん半兵衛さんが老け込んできてる気がして悲しい。以前はもう少し男臭い色気があったような気がするんだけどなあ。2021/10/22
goodchoice
3
相変わらず半兵衛の勘が冴え、スッキリ解決する。物語のリズムが素晴らしく、読みやすい。2021/12/20
Suzu
1
新・知らぬが半兵衛シリーズ第14弾。第一話孤老剣。理不尽に追い出された青山家を守るために夏目嘉門さん。なにもアンタが死ぬことないのに。悲しい。第四話小悪党。いつも面倒な頼みごとを押し付ける面倒な親父というイメージだった大久保忠左衛門。昔、世話になった奉公人の危機を救ってやりたいとは、いい人だなと思った。そして次巻に進む。2022/07/14
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