出版社内容情報
岡場所で賑わう根津権現門前町にある裏店、通称「ごんげん長屋」に住まうお勝は、女手一つで三人の子を育て、女だてらに質屋の番頭を勤める大年増。気っ風がよくて情に厚く、「かみなりお勝」とあだ名される彼女の周りでは、なにかと騒動が巻き起こり――。時代劇の超大物脚本家が贈る、笑いと人情たっぷりの江戸の市井のホームドラマ開幕!
内容説明
岡場所で賑わう根津権現門前町の裏店、通称『ごんげん長屋』に住まうお勝は、女だてらに質屋の番頭を務め、女手ひとつで三人の子供を育てる大年増。情に厚くて世話焼きで曲がったことが大嫌いなお勝は『かみなりお勝』とあだ名され、周囲に一目置かれる存在だ。そんなお勝の周りでは、今日も騒動が巻き起こり―。くすりと笑えてほろりと泣ける、これぞ人情物の決定版。時代劇の超大物脚本が贈る、傑作シリーズ第一弾!
著者等紹介
金子成人[カネコナリト]
1949年長崎県生まれ。会社勤めのかたわら倉本聰に師事し、72年『おはよう』で脚本家デビュー。以来『太陽にほえろ!』『大都会』といった現代物から『鬼平犯科帳』『剣客商売』『御家人斬九郎』『水戸黄門』といった時代物、大河ドラマ『義経』など、数々の人気作品を手がける。2014年「付添い屋・六平太」シリーズ(小学館文庫)にて小説デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
93
シリーズ1作目 字の大きさは…中。かみなりお勝、隠し金始末、むくどり、子は宝の短編4話。文政元年(1818年)、江戸は根津権現社の近くの「ごんげん長屋」に住まいして、お琴12才、幸助10才、お妙7才の3人の子供たちを、女手ひとつで育てるお勝38才は、女ながら質舗・岩木屋の番頭を務めています。一番ビックリしたのは、女手ひとつで育てている子供3人が、全て孤児を引き取ったことです。そしてその子供たちが、自分が孤児であったことを知っていて、明るく、楽しく、卑屈にならず4人で家族として暮らしている事です。🌿続く→2021/04/29
とし
85
ごんげん長屋つれづれ帖「かみなりお勝」1巻。岡場所で賑わう根津権現門前町の裏店、「ごんげん長屋」住み、質舗「岩木屋」の番頭で3人孤児を育てる肝っ玉母さんお勝、皆から「かみなりお勝」と呼ばれる人情噺。面白く痛快一気読みでした。 2022/01/03
タイ子
80
また新しい長屋シリーズが始まったようです。金子さんは脚本家として知っていますが、小説は初読み。根津権現にある「ごんげん長屋」に住むお勝という女性。質屋の番頭を務める人情に厚く面倒見が良くその上、剣術はその辺の男には負けない腕の良さ。そんな彼女にも人知れない過去があり、それが最終章で語られていくのでそれまでモヤモヤしながら読むことに。だって、健気な3人の子供がいてダンナのことは一切触れないし、長屋の住人もそれが当たり前だと思ってるし…。訳ありなお勝の全てが判って来ると尚更彼女が好きになる。楽しみなシリーズ。2020/11/24
はにこ
50
女だてらに質屋の番頭のお勝さん。しかも血の繋がりを持たない子供たちを育てるシングルマザー。かみなりお勝と恐れられているけど、心根の優しい、曲がったことが嫌いな人。持ち込まれた相談事を解決してあげているのがその証拠。こんな女性、応援したくなるに決まってる。のんびり読み進めたいシリーズ。2024/08/10
のんちゃん
34
お勝は江戸根津権現門前町の質舗岩木屋の番頭を勤め、三人の子持ちの大年増。そのお勝は才にたけ、気風もよく、界隈ではかみなりお勝と一目置かれる存在だ。このお勝の周りでおこる騒動を描いた人情時代小説。現代物時代物問わず活躍された脚本家金子成人氏の作品。ほんと、時代劇を観ているような読後感だった。新シリーズ開幕との事で続編は来年の春、発売予定とある。最終章でお勝にはとある秘密があることが示される。その事柄が今後、どの様に物語に絡んでくるのか、楽しみだ。2020/12/20
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