出版社内容情報
麹町の路地裏にささやかな居酒屋を開いて一年余。剣の腕前を隠して包丁を握る八雲兼四郎は花好きの風変わりな美女お蛍と知り合う。常連客に冷やかされながらも、貧しい侍の娘であるお蛍の力になりたいと願う兼四郎。一方、江戸湊では百万の民のために魚を捕る漁師たちを襲い、船ごと海に葬る極悪非道な賊が横行していていた。町奉行所の手の届かぬところで跋扈する無法者を討つ影役目”浪人奉行”を拝命する兼四郎は、お蛍の身を気遣いつつ、許せぬ外道退治へと向かう。超人気シリーズ第九弾!
感想・レビュー
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やま
51
浪人奉行である八雲兼四郎の活躍の物語です。兼四郎は、呉服屋「岩城枡屋」の主人である久右衛門と、栖岸(せいがん)院の住職である隆観(りゅうかん)から江戸湊で、海賊が出て漁船を襲っているので調べるように言われる。兼四郎と、橘官兵衛、そして枡屋の使用人である定次の三人で調べると。高崎藩大河内松平家で上司を殺害して脱藩した九鬼兄弟と漁師が、日本橋魚河岸などに魚を卸した漁師の押送船(おしおくりぶね)を、海上で襲い、魚の代金を奪っていることがわかる。兼四郎たちは、九鬼兄弟を追って・・・。2024/07/25
犀門
1
No.150★★★★☆町方の捜査範囲外となる江戸の海で悪さをする奴らを懲らしめる浪人奉行。この目の付け所は👍。2021/12/07