出版社内容情報
連れ子のおすずと両国広小路を訪れた三左衛門は、一撃で柿を十字斬りにする浪人、轟十内と出会う。客寄せには勿体ないほど見事な居合抜きの腕を持つ十内に、どこか似たものを感じる三左衛門。そしてひょんなことから同じ長屋に住む子持ちの洗濯女、おせいの想い人が十内であることに気づく。仲人稼業のおまつが仲をとりもち、晴れて結ばれた二人だったが、契りを結んだ夜から三日もたたぬうちに異変が起こる。十内がふっつりと姿を消したのだ--。傑作シリーズ、待望の第二弾。
内容説明
連れ子のおすずと両国広小路を訪れた浅間三左衛門は、一撃で柿を十字斬りにする浪人、轟十内と出会う。居合の達人でありながらどこか素朴な人柄に、自らも小太刀の遣い手である三左衛門は親しみを覚える。そして偶然、同じ長屋に住む子持ちの洗濯女おせいの想い人が十内であると知り仲を取り持つが、契りを結んで程なく、なぜか十内は姿を消した。行方を追う三左衛門は、やがて男の苛烈な運命を知る。名手・坂岡真の代表シリーズ、堂々の新装版第二弾!
著者等紹介
坂岡真[サカオカシン]
1961年新潟県生まれ。早稲田大学卒業後、11年の会社勤めを経て文筆の世界へ。四季折々の江戸の情緒と人情の機微を、繊細な筆致で綴る時代小説には定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
87
照れ降れ長屋風聞帖2作目「新装版」2019.11発行。字の大きさは…中。 七両二分、残情十日の菊、思案橋の女、雪兎、役者買いの5話。 富田流小太刀の遣いて浅間三左衛門は、仲人稼業「十分一屋」を営むおまつに食わして貰っているが、困った者を見ると放っておけず、お節介を焼く人情小太刀物語。 字も大きく、短編5話と読みやすいです。物語のスピードも良く、最後は三左衛門の小太刀が悪者を捕らえます。「十日の菊」とは、9月9日の菊の節句の翌日に咲いた菊。時機に遅れて役に立たないことのたとえです。→2020/07/23
蕭白
5
悪くなかったです。2024/01/30
あき
2
今回も三左衛門の小太刀が冴える。大団円でスッキリした読後感。副題になってる「残情十日の菊」での粋な計らいが良かった。2022/11/07
へたれのけい
1
もう少し「書き込んでいない」小説でしょうと思っていたのですが、間違いでした。2024/04/21
onakagayowayowa
1
面白かった〜。雪うさぎとか、最後のお局の話とか、一気に読んでしまう…。2023/12/10