出版社内容情報
あの「わるじい」が還ってきた! 孫を背負って悪を斬る、大人気シリーズが復活。なんと、前シリーズ最終巻で江戸を発ってから五日後には舞い戻っていた。「桃子、じいじはいつでも側にいるぞ」可愛い孫を守るため、唸れ、枯れ葉の剣!
内容説明
“鬼殺しの桃太郎”と異名をとった元目付の愛坂桃太郎も隠居して三年。今では倅の仁吾が外でつくった孫の桃子にすっかり骨抜きである。だが、大怪我をした仁吾の代わりに目付に復帰するように申しつけられ、なんと鎌倉まで出張ることに。折しも、江戸で火事が起こり、桃子と母親の珠子が住む「かわうそ長屋」が全焼してしまう。江戸からの急報に居ても立ってもいられぬ桃太郎は、世間を騒がす破戒僧をふん捕まえようと強引に事を進めるが…。可愛い孫のためなら千里の道もなんのその、大人気シリーズ堂々の復活!
著者等紹介
風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年生まれ。93年に『黒牛と妖怪』で第17回歴史文学賞を受賞し、デビュー。2015年に『沙羅沙羅越え』で第21回中山義秀文学賞受賞。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
77
わるじい慈剣帖「いまいくぞ」1巻。わるじい秘剣帖の続編、孫の桃子ちゃんの成長を楽しみながら読みやすく、面白く、スイスイと読み進めるが良いですね、2020/03/19
タツ フカガワ
60
信仰の名のもと莫大な寄進を集めた旗本の隠居、出家して雪炎を名乗る詐欺師を捕縛するべく鎌倉に出役した愛坂桃太郎は、孫娘桃子が住む長屋や親友朝比奈留三郎の屋敷が大火で焼失したことを知る(「乗っ取られた大仏」)。状況が一変して始まる新シリーズ1作目。捕り物/謎解きと、笑いの比率が徐々に笑いに傾いているようなのがうれしい。手妻から始まった「枯れ葉の剣」も、本作では“機微を突いて慈愛がある”剣技に達したようで(「悪党の鼻緒」)、楽しみなシリーズとなりそう。2024/09/22
kei302
59
桃子8か月。あいかわらず孫にめろめろの桃太郎じいじ。新章ではどうやら探偵業に。たぶん。「慈剣帖」の慈しむ剣は初巻から登場。桃子宅の二階に置いてある中山中山の器械エレキが心配な桃さん。私も気になります。桃さんの推理と剣と面白さがますます冴えわたる。伊三次も紋蔵も続きが読めなくなった今、続きが楽しみなシリーズ。2020/10/20
雅
55
隠居の身である桃太郎にとって、孫の桃子が全て。ココまでハッキリしていると気持ちが良いです。楽しいシリーズが始まった2020/12/20
み
30
さくさくと♪朝比奈さんもご健在で良かったぁ。詐欺って、ヒトの弱いトコを突くのよねぇ。2020/03/26