出版社内容情報
幡 大介[バン ダイスケ]
著・文・その他
内容説明
将軍ご愛玩のお犬探索で大活躍した放蕩同心、八巻卯之吉。側室お静の方の寵愛も得て万々歳―のはずだったが、お犬発見の手柄をこともあろうに真の黒幕、上郷備前守に譲ってしまう。窮地から一転、北町奉行に出世した備前守は、若年寄酒井信濃守と謀って老中本多出雲守とその懐刀(と勘違いされている)卯之吉の追い落としを画策。さらに「南町の猟犬」の異名を取る筆頭同心の村田銕三郎を罠に嵌めようと動き出す。累計63万部突破の大人気シリーズ!書き下ろし長編時代小説。
著者等紹介
幡大介[バンダイスケ]
1968年、栃木県生まれ。武蔵野美術大学造形学部卒業。テレビ局嘱託職員、CM製作会社に勤務。1995年、文筆業に転じフリーライターとして活躍。2008年、「天下御免の信十郎」シリーズ(二見時代小説文庫)で時代小説作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
105
大富豪同心「闇の奉行」22巻。権力争いも何のその、八巻卯之助我が道を行く周りが事件を解決してくれる、医学の件に関しては凄みを見せてくれくれますが、面白く楽しいですね、次巻でどんな結末が楽しみです。2017/11/08
yamatoshiuruhashi
53
シリーズ22作め。何と大阪商人と手を結んだだけでなく極悪人とも手を結んだ旗本上郷備前守が若年寄酒井信濃守の意を受けて北町奉行に就任。老中本多出雲守の失脚を狙い、南町の猟犬こと村田銕三郎を殺人者とする罠に嵌めようとする。まあ結局はいつもの笑い転げるような、噛み合わない卯之吉の言動でその企みは失敗。村田も冤罪は晴れるのだが、村田自身が濡れ衣を着せられたことをしっかりと根に持って本巻は終わり。シリーズの終わりには信濃も備前も失脚へ追い込まれるのだろうとは思うが、ここまで逃げ道を用意し続けているのでどうなるやら。2023/09/26
sin
46
南町奉行所を搦め手から攻めようと悪党どもは真の辣腕同心村田銕三郎のその直情型に付け入ろうと画策する。新たな運河の建設に関わる水門の視察に乗り出す卯之吉、同心八巻に成り済まし怪しげな女軽業師を追う由利之丞…卯之吉の酔狂と由利之丞の臆病が、いましも“南町の猟犬”村田に冤罪を擦り付けようと企む現場に屋形船を漂着させる。村田銕三郎や如何にこの窮地を脱するか!2023/02/10
はにこ
38
とうとう卯之吉を敵視する一味が乗り込んでくる。今回のターゲットは村田さん。罠に嵌まりそうだったところをあり得ない偶然が起こるw大富豪同心の舞台が大荒れで笑ってしまった。でも卯之吉の推理は割といつもまともなのよねぇ。検視もできるし、実は優秀。話は面白かったんだけど、黒幕はそのまんまでちょっとスッキリしなかったかな。2021/11/10
Makoto Yamamoto
28
闇の奉行とはどうも上方からやってきて、上方商人と手を握っている上郷備前守らしい。 今回も周りと歯車が合わない卯之吉の活躍?で村田銕三郎の冤罪が晴れてしまう。ここで失態をうまく処理した北町奉行はしっかり生き延び、時間へと続く。2023/11/18