出版社内容情報
小杉健治[コスギ ケンジ]
著・文・その他
内容説明
突如意識を失い、高熱を発する奇病が発生した。その原因、治療法とも不明。さらに奇妙なことには、鬼仙院と名のる修験者の祈祷で、その症状はピタリと治まったのだ。鬼仙院は、大黒天魔王の祟りだと言うのだが、幻宗、新吾らは何らかの毒薬と解毒剤が使われたと睨む。奇病の真相を暴くべく、そして一方では行方知れずの香保を捜しながら、新吾は江戸の街を疾走する!書き下ろし青春時代小説、シリーズ第五弾!!
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年東京都生まれ。データベース会社に勤務のかたわら執筆した「原島弁護士の処置」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。『土俵を走る殺意』で第11回吉川英治文学新人賞、『絆』で第41回日本推理作家協会賞長編賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
94
蘭方医・宇津木新吾5作目 2017.06発行。字の大きさは…中。シーボルト事件に連座して上島漠泉は、財産を没収され屋敷を出て裏長屋で一人で貧乏人を相手に町医者をやっています。新吾はやっとの思いで探し当て、香保への思いを伝えるが受け入れられず思い悩みます。義父・順庵は、表御番医師・吉野良範の娘・お園と新吾を結婚させようとすが、お園は相思相愛の畑次郎の子を身ごもっている。そんななか新吾の香保への思いが、やっと受け入れられて義父・順庵も賛成してくれる。これで新吾と香保は、祝言を上げる事ができるのか。2019/09/28
とし
94
蘭方医・宇津木新吾「魔障」5巻。あっちこっちと走り回る新吾さん、、大黒天魔王事件も片付いたようで、 香保の父漠泉と新吾の義父順庵とわだかまりの解決したよう、新吾さん、香保さん結ばれる事になるのか。2018/10/03
ひさか
19
2017年6月双葉文庫刊。書き下ろし。シリーズ5作目。大黒天魔王の祟りだという謎の病と行方不明の香保さんの件と難しくて、忙しい展開だったが、ひとまず大団円。香保を心配する吉弥さんが、ならず者を雇って新吾を諫めるのはやり過ぎだと思うなぁ。少し、都合良すぎる展開で、わざとらしさを感じました。2023/03/19
ベルるるる
18
ついに新吾の気持ちが香保の心に届く。漠泉も町医者として幸せそうに暮らしている。よかったよ~。2017/10/07
真理そら
6
勘違いした吉弥さんの友情とそそっかしさはご愛敬だけれど、新吾にとっては迷惑な話。鬼仙院のからくりは早い段階で分かったけれど、こんなに大きい話に発展するとは…。登場する大人がすべていいところも悪いところもあるので新吾の成長物語として面白く読める。次作も既にでているので頑張って読まないと…。2017/09/18