内容説明
三国屋が扱う御用米を積んだ川船が上州倉賀野で転覆した。陰謀の匂いを嗅ぎ取った大旦那の徳右衛門は現地へ飛び、“江戸一の辣腕同心”八巻卯之吉の加勢を老中に要請する。金の力で再び隠密廻となり、旅先で遊興ができるとあって卯之吉は大喜び。剣呑な上州路へと勇躍、足を踏み出す。大好評シリーズ第十五弾!
著者等紹介
幡大介[バンダイスケ]
1968年、栃木県生まれ。武蔵野美術大学造形学部卒業。テレビ局嘱託職員、CM製作会社に勤務。1995年、文筆業に転じフリーライターとして活躍。2008年、「天下御免の信十郎」シリーズ(二見時代小説文庫)で時代小説作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
106
大富豪同心「隠密流れ旅」15巻。今回は、二つの事件が江戸を離れて同時に進んでいく、思い込み、勘違いで話は大きくなり進むのは定石どおりだが、次巻に続く様なので、八巻卯之助さん今回は脇役かな、それに美鈴さんも出てこないし・・・次巻が楽しみ。 2014/11/08
sin
60
悪の首魁天満屋の新たな企みに招かれて、同心八巻のからくりを知るお峰が江戸に舞い戻った。そんなこんなは関心外の…またしても隠密廻同心を拝命した卯之吉は物見遊山で関八州へ繰り出すも、思いの外の退屈に遊びを求めて遭難の憂き目に陥ってしまう。その間、廻りは主人公抜きでありながら銘々役割を果たして、どうやら事件は解決に向けて舵をとるようだが、これ一冊では収まらず物語は次巻へと続く…。2021/12/22
yamatoshiuruhashi
56
シリーズ15作め。江戸に運ばれる筈の三國屋が札を差した米を運搬する船が転覆し米が失われた。事の真相を解明するため三國屋徳右衛門は手代を一人伴っただけで上州の現地へ急行する。三國屋を嵌めて引いては辣腕同心八巻を抹殺するための悪党一味の企みであった。卯之吉は隠密回りとして現地へ行くのだが、当然にお役目よりも夜毎の宴を目的としてしまう。本シリーズ初めての続きものとなり、結末は次巻(少なくとも本書では終わらなかった)。となると名推理も巻末に命の恩人の米の出所を当てただけで本巻ではない。モノ足らず。次巻に期待。2023/09/09
みかんめろん
38
お峰が再び登場。そして幕府の年貢米を積んだ三国屋の船が上州利根川で転覆の知らせ!徳右衛門、隠密廻同心を拝命させられた卯之吉、三右衛門、弥五郎となぜか由利之丞までが急ぎ上州へ向かう。それとは別に駆込み寺への駆込み者が急増し、調べのため寺社奉行大検使朔太郎も上州へ…。話が複層的に進み単なる滑稽話から本格時代劇になってきました。もちろん滑稽さは健在。なにがあっても卯之さんの太平楽さと遊びへの執念は変わらず😄。とても面白かったです!まだまだ謎は多い。次巻に続く。星4つ★★★★2024/03/14
はにこ
35
天満屋の企みに再びお峰が参加。天満屋によって上州路に誘き寄せられる、卯之吉達。さてさて残りページも少なくなってきたしどう解決するのかと思ったら次巻へ続くだった!あー、内容忘れないうちに読まなきゃ。。2021/08/04