内容説明
根岸の里の小さな家の縁側に、老黒猫を膝に抱き転た寝する老人の姿があった。その男の名は錏勘兵衛、またの名を“眠り猫の勘兵衛”といい、盗賊の頭という裏の顔を持っていた。その勘兵衛のもとに、旗本屋敷の下男が行方知れずになったとの報せが舞い込んだ。その失踪の背後に盗賊“夜烏の重吉”の存在を嗅ぎつけた勘兵衛だったが…。闇に潜む悪党に勘兵衛が下す裏仕置き、人気作家が放つ待望の書き下ろし新シリーズ第一弾。
著者等紹介
藤井邦夫[フジイクニオ]
1946年、北海道旭川生まれ。テレビドラマの脚本家、監督を経て、2002年に作家デビュー。以降、時代小説で数々のシリーズを手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
56
日溜り勘兵衛極意帖「眠り猫」1巻。今までとは少し違う新シリーズ、主人公は盗賊の頭、錏勘兵衛、盗賊であるが悪党を仕置する設定、いずれ自分も他の悪人の手にかかるとの矜持で悪者を退治するのだから痛快痛快。次巻以降錏勘兵衛の出目もはっきりしてくるのではと、楽しみなシリーズになりそう。 2014/04/12
まる
10
途中で誰が誰だかわからなくなってしまいました…悪人退治の主人公が盗賊のお頭だというのがかっこよかったです。おせいさんの過去が気になります。2014/06/02
真理そら
9
猫と盗賊と縁側と裏始末。好物がそろったシリーズかもしれない。10巻までのようなので読んでみよう。2017/11/12
カバン
9
眠り猫の勘兵衛率いる盗賊の一味が、市井に蔓延る下劣な悪人たちを成敗していきます。悪が悪を倒すのですが、勘兵衛たちに悪い雰囲気は感じさせません。胸がすっとしておすすめです。2015/02/21
タカシ
8
浪人で義賊の眠り猫の勘兵衛が悪党を退治する。読みやすかったです。続きも読んでみます。2019/11/21