内容説明
瀬戸内の島を出た神原采女正は、天明の鬼六の船で朝太郎らとともに江戸へ向かう。復讐心を伴った朝太郎の冥い野望が動き出す一方で、忠兵衛は辻斬りに襲われていた古着商羽州屋孫右衛門を救け、手代を喪った羽州屋夫婦と温かな交流を持つのだが。
著者等紹介
芝村凉也[シバムラリョウヤ]
1961年宮城県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。二十数年のサラリーマン生活を経て著述活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
59
返り忠兵衛江戸見聞「寒雷叫ぶ」8巻。神原や凶賊朝太郎と忠兵衛さんゆっくりとする暇も無いですね、それにしても多くの人が殺され過ぎですね。2022/06/09
sken
10
これがシリーズ8作目ですか。最初のころの八方破れ感はなくなったものの、元家老の神原や手負いの凶賊朝太郎と、魅力的かつ強力な敵の存在が相変わらず主人公を脅かし続けてほどよい緊張感で物語は進んでおります。敵か味方か微妙な関係の浅井もなにやら復活の兆しを見せているみたいで、そろそろ大きな動きが出てきそう……ってなあたりで終わっているのが、もどかしいようで楽しみなようで。なにはともあれ、このシリーズはお気に入りです。2013/03/14
ひかつば@呑ん読会堪能中
8
神原復活! 切れ者の敵役が戻ってきたのは今後の楽しみ。ただこの巻でも鬼六の狙いは全く分からないままだったし、こちらは何人も殺されてなおかつ目の前で勝弥が殺られそうになっているのに朝太郎を逃がしてしまう忠兵衛のおバカぶりには呆れるばかり。2013/02/16
ソババッケ
6
朝太郎が異相となって江戸に戻ってきた。そして神原采女正も。神原は定海藩を守る行動に出た。室藩の画策を封じ込めてしまったのだ。鬼六の目的は何か。主君御側御用取次時代の神原と手を結ぼうとし、政変で藩から逃れ出た身になっても庇護下におこうとしているところから考えれば、定海の地は鬼六にとって何か重要な意味を持っているはず。古着屋・羽州屋が狙われ、そして勝弥の仕込みっ子(弟子)のおけいが犠牲になった。そして勝弥も攫われ、間一髪で忠兵衛に救われた。糸を引くのはすべて朝太郎。★3.22013/02/05
カバン
5
おけいちゃんと、勝弥の話は涙でした。朝太郎は絶対に許せない!忠兵衛には頑張ってほしいです。2015/01/11