内容説明
懐に木彫りの猿と葛の葉を入れられた若侍の屍体が、不忍池に浮かんでいたものを含め三体となった。定町廻り同心の八尾半四郎は、最初の殺しがあった湯島切通の岡場所を訪ね、たまたま用心棒として雇われていた天童虎之介とともに探索するうちに、殺された三人が同じ藩の大名火消しだったことを突きとめる。書き下ろし長編時代小説、大好評第17弾。
著者等紹介
坂岡真[サカオカシン]
1961年新潟県生まれ。早稲田大学卒業後、11年の会社勤めを経て文筆の世界へ。四季の変遷とともに人情の機微を繊細に描く時代小説には定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひかつば@呑ん読会堪能中
8
人情話というよりよく出来た3話。ただしそれぞれ同心半四郎、浪人虎之介、隠居の半兵衛が主役で、三左衛門はほとんど登場しない。まぁ面白かったから良しとするか。2013/04/18
とく たま
6
8巻目を読んで間飛んで17巻目を読む(;'∀')でも登場人物にそれほどの違いはないようで戸惑いない以上に感情移入できる。表題は「いわくまど」と読むんだね!屋敷の壁の上にある小さな窓だ。そこから降り売りの食べ物を吊り上げ購入する。その降り売りが惨殺される「曰窓」 他、二編。剣劇と探索とホロリとさせる人情劇が満足ですな。この巻は元同心が主人公みたいだけど・・3巻では三左衛門がシリーズを通しての主役だと思っていたけど。シリーズ中で主役が代わるんだね!面白い(^^)もう一冊18巻目を読み始めるわ。2017/07/06
calaf
5
いつも通りのシリーズの一巻。今回は、半四郎、虎之介、そして半兵衛中心の物語。このシリーズ、安定してますねぇ...2015/10/09
あかんべ
5
長屋はどこにいった!と叫びたくなるが。それにしても無辜の人が死んでいく。惣菜売りの彦七、家主の善助、浪人の亀木。仇は取ってもらえたが死んだ人は還らない。2012/08/02
鈴木みかん
4
今回はあまり照れ降れ長屋って感じではなかった。どちらかというと、八尾半四郎風聞帖だった。ま、もちろん、おもしろいことはおもしろかったけど。やっぱり「正義は勝つ!」っていうのはいいね。2012/05/18