出版社内容情報
南町奉行所同心八巻卯之吉の命を狙い失敗し、捕縛された元女盗賊のお峰が小伝馬町の牢屋敷から脱走。下谷広小路を縄張りに好き勝手に暴れまわっていた悪僧、山嵬坊と結託し、三人の殺し屋を雇い再び卯之吉暗殺を企む。荒海ノ三右衛門一家、女剣士溝口美鈴らが必死に守るのだが、果たして卯之吉を悪の刃から守りきれるのか。
内容説明
南町奉行所同心八巻卯之吉の命を狙い失敗し、捕縛された元女盗賊のお峰が小伝馬町の牢から脱走。下谷広小路を縄張りに好き勝手に暴れまわっていた悪僧・山嵬坊と結託し、三人の刺客を雇い再び卯之吉暗殺を企む。荒海ノ三右衛門一家、女剣士溝口美鈴らが必死に守るのだが、果たして卯之吉を悪の刃から守りきれるのか!?大好評シリーズ第八弾。書き下ろし長編時代小説。
著者等紹介
幡大介[バンダイスケ]
1968年、栃木県生まれ。武蔵野美術大学造形学部卒業。テレビ局嘱託職員、CM製作会社に勤務。1995年、文筆業に転じフリーライターとして活躍。2008年、「天下御免の信十郎」シリーズ(二見時代小説文庫)で時代小説作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sin
56
テレビでは人情味を見せるためか、親と離別した過去が影を落として卯之吉の他人への無関心を産み出したかのように演出していたが、原作の卯之吉は正真正銘の自己中だ。動じない卯之吉があって初めて悪党の疑心暗鬼が活きてくるのだが、やり過ぎると不自然になる処を周りの人物を使って旨い具合に同心八巻の虚像を維持していっている。とは云うものの、この先卯之吉が本当に心を動かす場面が来ないものだろうか?そうした転調も見処かもしれない。2020/04/03
yamatoshiuruhashi
54
シリーズ8作め。今回は囮を使ったりと、とぼけたばかりの卯之吉ではなく、なかなかの名探偵ぶりも見せる。が、いつもの結末の爽快感は少なく、ちょっと陰鬱な気分にさせられる終わり方だった。2023/08/29
ケイ
45
あの刺客は、なんとも憎めず気になり始めていたのに…残念だ。そして、おみねの恐ろしさ。本気で憎らしくなってくる。2025/02/16
はにこ
36
前作で捕まったお峰。しかししぶとい!またもや卯之吉は狙われる。今回は卯之吉より由利之丞の方がピンチだったねぇ。がめつすぎんのよ。。卯之吉のイメージを守ろうとする美鈴と弥五郎に好感を持った。お峰との戦いはまだ続きそうだねぇ。2021/05/22
ベルるるる
32
役者スイッチがはいって同心になりきってしまう、卯之吉の身代わりの由利之丞がおかしい。同心にはなりきるけど、大金持ちの卯之吉にはなりきれずに、お金に簡単になびいていく姿が笑える^^2018/09/10