出版社内容情報
老中も一目おく江戸一番の札差三国屋の末孫の卯之吉が、同心株を買って、定町廻同心になった。腕っ節は全くないが、放蕩三昧を繰り返していたときに得た知識と金力で難事件を、次から次へと解決していく。書き下ろし長編時代小説シリーズ第一弾。
内容説明
老中も一目おく江戸一番の札差・三国屋の卯之吉が、同心株を買って定町廻同心見習いになった。武術の心得は全くないが、放蕩三昧を繰り返していたときに得た知識、人脈、そして莫大な財力で難事件を、次から次と解決していく。卯之吉の出自を知らない同心仲間は、その八面六臂の活躍にただただあきれるばかり。書き下ろし長編時代小説第一弾。
著者等紹介
幡大介[バンダイスケ]
1968年、栃木県生まれ。武蔵野美術大学造形学部卒業。テレビ局嘱託職員、CM製作会社に勤務。1995年、文筆業に転じフリーライターとして活躍。2008年、「天下御免の信十郎」シリーズ(二見時代小説文庫)で時代小説作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
初美マリン
111
タイトル通りの時代小説、しばらく楽しめそうです。2021/05/09
ケイ
107
中村隼人君が主演ということで数年前にBSのNHKで見たら、脇を固める役者さんが達者な人ばかりで、それ故に滑稽で意表を突く展開が面白くて。テレピシリーズでは3まで放映されたがその後はあるのかな?と終わったのを寂しく思っていたところ、なんと原作があったのか。オーディブルで聞いた。時代物の登場人物は覚えるのが苦手だが、今回は演じていた俳優さんの顔が浮かんで理解しやすかった。のんびりした若旦那が見習いの同心をするおかしさがよく描かれていて楽しい。オーディブルで新作が出る度に聞くことにする。2023/12/14
いこ
76
主人公卯之吉は、江戸一番の札差・両替商の末孫。まだ24歳だが放蕩の限りを尽くしていた。見かねた祖父が、千両箱を10個程用意して同心の株を買ってくる。同心のルールなど何も知らない卯之吉。武術はだめだが、放蕩していた頃の知識と人脈で次々と難関を乗り越えていく。勿論、財力のほうも使い放題。辻斬りに切られそうになり、立ったまま失神していると、祖父が雇った浪人に助けられ、いつのまにか「辻斬り捕縛」のお手柄となっていたりする始末。この卯之吉、金は使うが、優しく眉目秀麗で嫌みがない。刀が重くて走れない所など可愛らしい。2020/01/28
sin
76
偶然目にしたのが、始まったばかりのNHKドラマの再放送…『富豪刑事』より粋な金遣いで、『剣客商売』に評判だけは並ぶばかりの腕前の、役者にしても遜色ない…現役の歌舞伎役者が主人公役(笑)!こいつぁ、きっと原作が在るに、ちげぇねぇ!既刊二十二巻の人気作、大当り(笑)2019/05/23
yamatoshiuruhashi
64
NHKで第3シリーズが放送中の「大富豪同心」。この手の設定は筒井康隆や胡桃沢耕史、俺の空刑事編、など色々あるが、時代劇での富豪刑事とは初めてで第1シリーズから放映は楽しみに見ている。何せ金の力で身分も乗り越え、世のため人のために難問解決というのは、現実離れしているだけに爽快感がある。そのテレビシリーズに原作本があるとは知らなかった。たまたま新聞で「最新刊!」とか宣伝されてみれば28巻だか何だか随分とシリーズ進んでいるようで手を出した。本書の感想には全くなっていないが、結局エンタテインメントとして面白い。2023/08/04