内容説明
見習い同心の徳川竜之助は、スリの大親分のさびぬきのお寅から、知り合いの大店の主人の死に不審な点があるから調べて欲しいと頼まれるが、なかなか解決の糸口が見つからない。一方、かつて対決した柳生全九郎が、竜之助の身近を密かに調べつくし、再度の挑戦をたくらんでいた。大好評シリーズ第五弾。
著者等紹介
風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年、福島県生まれ。立教大学法学部卒業。93年「黒牛と妖怪」で第17回歴史文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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タツ フカガワ
43
シリーズ5作目は4話の連作。長屋の厠を、長屋の住人でもない若い男が入ったきり出てこない。事件とも言えない珍妙な相談を受けた南町奉行所見習い同心の竜之助は、厠の壁に書かれた落書きから意外なお宝を見つける。という「出てこない男」が面白かった。一方、13歳の残忍かつ天才剣士で屋外に出るのを極端に嫌う柳生全九郎との凄絶な対決に、ちょっと笑った。2024/11/24
ベルるるる
24
スリの親分のお寅さんが、子育てに奮闘する姿がとってもいい。それを見守る竜之介。二人のこれからはどうなるんだろう。どういう形で親子だとお互いに知る事になるのだろう。2016/07/23
りこ
10
何だか飛び飛びで読んでるが、問題無さそう(笑)いよいよ若様の母親が出てきたが、これってどんな繋がりで若様誕生になったのか気になります。2016/03/08
ひかつば@呑ん読会堪能中
10
再読第5巻。お寅さんが頑張り始めるところがいい。一番笑ったのは鼻血を出す26歳。2012/10/13
ひっと
8
柳生全九朗との決着がつきましたなあ。そして、西郷さんが出てくる。幕末話っぽくなってきたかな。でも、このお話の風呂敷、どうやってたたむのだろう。 2015/08/16