内容説明
神田三河町で金貸しの吉五郎と女房のおそめが殺された。血染めの匕首を手にした、取り立て屋のおときが自分がやったと言い、町方に捕縛された。しかし、その証言に不審なものを感じた半兵衛は…。「世の中には知らん顔した方が良いことがある」と嘯く、北町奉行所臨時廻り同心・白縫半兵衛の粋な人情裁きを描く好評シリーズ第四弾。
著者等紹介
藤井邦夫[フジイクニオ]
1946年、北海道旭川生まれ。テレビドラマ「特捜最前線」で脚本家デビュー。以後、刑事ドラマ、時代劇を中心に400本以上の作品を手がける。主な脚本作品として「八丁堀の七人」「水戸黄門」「子連れ狼」など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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zuccalove
3
図書館。 半兵衛さんの采配がいい! 他のシリーズの面々も出てきて面白い。2017/08/26
あかんべ
3
相変わらず女に甘いな~。いくら死んだ亭主の敵とはいえ、三人を殺し四人目を殺そうとしたおそで。ばれなきゃ殺したっていい、とか、大儀があれば許されるとか思い違いする可能性もあるんじゃないかな?心配になった。2013/06/13
ソババッケ
3
いつものように事件の結末にみせる半兵衛のさばき。四話からなる連作短編。今回、その一話のみは、半兵衛の長い同心家業の中で初めて「知らぬ顔」をしなかった事件となった。このシリーズの特徴は、兄弟篇の秋山久蔵シリーズで活躍する柳橋の弥平次一家も登場すること。今回は久蔵までも特別出演。それにしても、主人公の半兵衛の私生活にはほとんど触れない物語であるのも珍しい。★3.02012/04/30
黒柴わん子
1
知らぬが半兵衛シリーズ4作目。4話で構成されており、1〜3話までは、男女の愛憎が描かれている。罪を犯す気持ちを汲み取って、半兵衛さんは今日も知らん顔。ただ、表題になっている、辻斬りだけは理不尽な殺人で、初めて半兵衛さんが知らん顔しない事件。藤井作品のいろんなキャラクターだ揃って登場しており、贅沢な作品になっている。2017/04/23
Suzu
0
知らん顔の半兵衛シリーズ第4段。表題の辻斬りは例外で知らん顔はせず。辻斬りなんて許されることではない。2015/12/17