内容説明
湯瀬直之進の妻・千勢は、密かに思いを寄せていた藤村円四郎を殺した倉田佐之助を追って駿州沼里を出奔した。江戸で暮らす千勢を探し当てた直之進は、小日向東古川町の口入屋・米田屋に出入りするかたわら、事件の背後にある藩内騒動の真相を掴もうとする。折りしも沼里城主誠興が危篤に陥り、事態は大きく動き出すことに…。好評書き下ろし長編時代小説シリーズ第四弾。
著者等紹介
鈴木英治[スズキエイジ]
1960年、静岡県沼津市生まれ。明治大学経営学部卒業。1999年、『駿府に吹く風』(刊行に際して『義元謀殺』に改題)で第一回角川春樹小説賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はつばあば
40
又太郎がまさか若君だったとは思いもしなかったが大らかな育ちであることは認識していた。それにしても田舎の侍なんていう社会はクソだね。まぁ江戸の侍たちも浪人以外は「にたかよたか」だろうが。それにしてもイザとなって逃げ込む先はそこですかい?と唸りたくなりました。佐之助は千勢の元へ。直之進は米田屋の双子の姉妹の元へ・・。さて5巻はどのように進むのか。なんかねぇ直之進より佐之助の方に比重が傾きだしてるように思うのは私の思い過ごし?。佐之助の方がカッコいいのよね。未練たらしい直之進があかんのかも。2022/06/22
真理そら
26
作者は佐之助をとても気に入ってしまわれたようですね。直之進より魅力的かも、というようなキャラになってきている。まだ直之進の妻のはずの千勢が二人の共通のヒロインのような位置づけになりかかっていて困惑する。初恋の人の仇討をしたいという一途なタイプかと思って読んでたら…女心は分かりにくい。今もシリーズが続いているということは面白いということだと信じて読み進むつもり。2019/02/21
ぶんぶん
19
【図書館】「口入屋用心棒」シリーズ、第四弾! 故合って3巻を飛ばして4巻へ。 実は借りられていたのだか・・・ストーリーを追うと「又太郎」という登場人物が増えている。 この、又太郎、とんでもない人物だった。 悪党どもは捕まるが、肝心の宮田彦兵衛、佐之助には逃げられてしまう。 先ずはひと安心と言った処だが、直之進の努めは続く。 2023/08/10
klu
9
決闘も終わり、これでちょっと一休みでしょうか??2018/10/18
屋根裏部屋のふくろう🦉
7
直乃進を狙う者達の狙いがわかる(ここをバラすとネタバレになるので書けない)。 なんだか呆気なかった。終盤の直乃進と佐之助の息詰まる果たし合い描写はなかなか引き込まれる。さて、この後、直乃進、千勢、佐之助達を取り巻く物語はどう展開すしていくのだろうか?2018/08/27