内容説明
惚れた男のために苦界に身を沈めながらも、果たされぬ約束に一縷の望みを抱く女…。十年前に亭主を殺して行方知れずになった女と同じ顔の女…。幼い我が子を無礼討ちにされた浪人が縋る武士の矜持…。「世の中には私たちが知らん顔した方が良いことがある」と嘯く、北町奉行所臨時廻り同心・白縫半兵衛の人情裁きを描く、書き下ろし時代小説。
著者等紹介
藤井邦夫[フジイクニオ]
1946年、北海道旭川生まれ。テレビドラマ「特捜最前線」で脚本家デビュー。以後、刑事ドラマ、時代劇を中心に400本以上の作品を手がける。主な脚本作品として「八丁堀の七人」「水戸黄門」「子連れ狼」など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Koning
24
北の臨時周同心知らぬが半兵衛と渾名される白縫半兵衛がなかなかに人情み溢れる感じで事件を解決していくという連作短編的小説。何やら特捜最前線の脚本書いてた人らしい。最後の汚名に出てくる南の切れ者剃刀久蔵こと秋山久蔵が主役のシリーズもあるようで、そっちもなかなか面白そう。2015/08/22
chacha
8
著者の他のシリーズを読み始めようとしたらなかなか図書館で2巻目が読めず、ではこちらをと手に取りました。これもシリーズでさらに新シリーズや他のシリーズとの関りもありそうでこれからの広がりを期待です。「世の中には知らん顔した方が良いことがある」臨時廻り同心・白縫半兵衛 なかなか面白そうです。知らん顔の半兵衛 うまく知らんを使い分けて人情もある 知らんと言って済ませられないものにはきちんと決着をつけるのがスッキリします。「古傷」も良かった「波紋」はやっぱり武士はそうしないといけないのか誰も幸せになれないのに2023/02/26
えむむ
5
「知らん顔」が無理やりに感じて、あまりのれなかった。男性受けしそう。2作目以降に期待。2023/11/13
klu
5
人情ものですね。2021/05/22
oguogumc
4
面白い。こういう話好きだな。続きが楽しみ。2019/01/23