出版社内容情報
フリーライターの湯川和花は殺人事件のルポを書くために裁判を傍聴する。30代無職の娘がシングルマザーの母親を絞殺。娘は犯行を認めて結審すると思われたが、衝撃的な逆転劇を目の当たりにする。左陪席の不知火裁判官が最後の質問で、被告本人しか知りえない事実を指摘して公判を振り出しに戻してしまう。隠された真相を白日のもとにさらす不知火判事の質問は「他に類を見ない質問」と法曹関係者の間で囁かれていた。
【目次】
内容説明
フリーライターの湯川和花は殺人事件のルポ取材で裁判を傍聴する。シングルマザーの母親が30代無職の娘に絞殺された。娘は犯行を認め何事もなく結審すると思われたが、衝撃的な逆転劇を目の当たりにする。左陪席の不知火春希裁判官が最後の質問で、被告人しか知りえない心の闇と家族の真実を指摘して公判を振り出しに戻してしまう。公判資料と被告人の証言や所作だけで、隠された真実を白日のもとにさらす不知火の質問は「他に類を見ない」と法曹関係者の間で囁かれていた。5つの衝撃的な裁判を収録した連作短編集。
著者等紹介
矢樹純[ヤギジュン]
1976年、青森県生まれ。2012年、『Sのための覚え書き かごめ荘連続殺人事件』で小説家としてデビュー。19年に上梓した短編集『夫の骨』が注目を集め、20年に表題作で日本推理作家協会賞短編部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
なっち
26
引き込まれるようにするする読めた。矢樹さん、引き出しが多いなぁ。実際の裁判でこのようなことが起こるのかどうかわからないけど、全ての話が予想外でびっくりした。それにしても最後の話は、和花が鈍感過ぎない?2026/01/06
のんちゃん
25
横浜地裁に被告人質問において「他に類を見ない」と関係者の間で噂の不知火判事という裁判官がいる。フリーライターの和花は殺人事件のルポを書く取材で裁判を傍聴。その噂を目の当たりにし、以後、不知火が担当する裁判の傍聴を続ける。若林氏の解説にある様に裁判官物の法廷ミステリは少ない。裁判官は法廷外行動が限られ、事件の概要、裏話的な物が描きにくいからだ。その狂言回し的な部分を和花が担う。それ迄の事件審理が、大きく覆され真実が明らかになる不知火判事の質問。資料と証言だけから導かれる真実に驚愕する。続編が読みたい。2026/04/06
ベローチェのひととき
16
妻から廻ってきた本。5編からなる連作短編集。主人公はフリーライターの湯川和花。殺人事件のルポ取材で裁判を傍聴し、そこで不知火裁判官の存在を知る。不知火裁判官は被告人質問で想定外の質問を行い、そこから真実にせまっていくという物語である。5編共に予想だに出来なかった結論が待っており、十分に楽しむことができた。不知火裁判官の洞察力は素晴らしい。2026/04/17
☆Ruy
16
今年の初読み。そしてお初の作家さんの作品。 左陪席の若い判事の不知火春希。掴み所のない天然系。でも洞察、考察、推理力は人並み外れている。法廷の安楽椅子探偵。シリーズ化して欲しい作品。5つの裁判の話だけど1話目が衝撃的でヤられた。フリーライターの湯川和花、傍聴マニアの大野と坂上、ある意味不運な巻き込まれ系の国際弁護士として活躍していた海外帰りの尾崎弁護士が不知火判事の裁判のナビゲーターとしていい役割を果たしてくれている。イチケイのカラスみたいに職権発動はないけれど、十分に山場があって楽しめる。2026/01/12
KDS
10
法廷ミステリの連作集。殺人事件の裁判を取材することになったフリーライターの湯川和花。傍聴マニアの二人組によると、その裁判の左陪席である不知火裁判官はなんでも「他に類を見ない」被告人質問をするのだという。どういうことなのかと戸惑っていると、なんと不知火は比類なき洞察力で事件の真相を暴き、裁判をひっくり返してしまうのだった。弁護士や検察官ではなく裁判官にスポットを当てているという意外性、さらにまるで名探偵さながらの推理を披露する痛快さで楽しめた一冊。次回があるなら不知火自身の内面を掘り下げた話も読んでみたい。2025/12/26
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