出版社内容情報
民間で科学捜査鑑定を請け負う〈氏家鑑定センター〉。所長の氏家京太郎のもとに舞い込んだのは、世間を騒がす連続殺人犯の弁護士からの鑑定依頼だった。女子大生3人を殺害し死体から子宮を抜き取る猟奇的な事件だが、容疑者は、3人のうち1人の犯行だけは否認している。3人の殺害を主張する検察側の鑑定通知に違和感を感じた氏家は、自身の手で再鑑定を試みるが、試料の盗難や職員への暴行など、何者かの邪魔が相次いで――。警視庁科捜研と真っ向対立しながら挑む裁判の行く末は? 驚愕の結末が待ち受ける、圧巻の鑑定サスペンス!
内容説明
民間の科学捜査鑑定所で所長を務める氏家京太郎。彼のもとに舞い込んだのは、世間を騒がす連続殺人事件の鑑定依頼だった。女子大生三人が殺害され子宮を抜き取られるという猟奇的な事件だが、容疑者の那智は二人への殺人は認め、もう一人への犯行は否認している。那智が三人を殺害したとする検察の鑑定結果に違和感を抱く氏家は再鑑定を試みる。しかし、何者かの妨害が相次いで起きて―。驚愕の結末が待ち受ける、圧巻の鑑定サスペンス!
著者等紹介
中山七里[ナカヤマシチリ]
1961年岐阜県生まれ。2009年『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。音楽から社会問題、法医学まで幅広いジャンルのミステリーを手がけ、多くの読者の支持を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kazuko Ohta
41
中山七里シリーズオールスターキャストと言うほどではないにせよ、他シリーズの主役陣がカメオ出演以上にバッチリ出てきて仕事をする様子が見られます。DNA型鑑定が導入された頃、それが如何に盲信されていたか、そのせいで冤罪が生まれたことは『殺人犯はそこにいる』を読んだときに知って衝撃を受けました。本作と併せて再読したい。柔和そうな氏家さんだけど、あれほどクセの強い面々とやりあえるのだから決して普通ではない。光崎先生の屈託のない笑顔は私も見たいなぁ。ついでにアマゾネスの女らしい面も。って言うとセクハラになりますか。2025/03/18
桜
41
七里さんのお作の既存作品の主要キャラが出てきて「クスリ」。 彼の脳内では全てのシリーズが一つの世界なんだろうな(*´ω`*) 元科捜研から独立した氏家さん、ヤメ検の吉田弁護士。ある意味アウトローな彼らの続編待ってます♪2025/02/17
金吾
31
○プロ意識をもって淡々と物事を片付けていく氏家鑑定人の活躍が面白いです。冤罪よりも組織防衛というのはあり得る話であり、やるせなさを感じます。2025/03/01
ま~くん
28
20代の女性3人が立て続けに死姦され子宮も切除された惨殺体で発見される。容疑者は残された体液等の動かぬ証拠から程なく医大生が逮捕された。だが最初の2人については犯行を自供するも3人目は自分ではないと否認する。鑑定人氏家は科捜研の証拠保全、手続等に違和感を感じていた。DNA完全一致という現代科学が突きつける事実にどう立ち向かうのか。検事と弁護士、鑑定人同士の対抗心剥き出しのやりとりは辟易させられる。男同士の嫉妬、憎悪が真実を捻じ曲げてしまう危うさ。裁判を司るのは人です。光崎教授、高頭刑事も登場。ニヤついた。2025/02/25
えみゅこ
25
最近の中山作品の中では群を抜いて好き。 元科捜研の氏家さんは現在民間の鑑定所の所長。 死体から子宮を持ち去る凄惨な事件の裏側に潜む冤罪案件。 氏家さん以下、センターの皆んなの結束力や分析力が素晴らしくスイスイと読めた。 ラストはまさかの…。 警察や検事の嫌〜な所や嫌なヤツが出てくるけど実際にはもっといそう。 他の作品のキャラが出ているのも中山ファンには嬉しい。 特に高頭さん大好き。 コレはシリーズ化間違いなし。
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