出版社内容情報
「それぞれ違った趣の話を味わいながら多くの箇所で共鳴し、ひとりになっても大丈夫と前向きになれた」などの声が寄せられ、発売直後から増刷が相次いだヒット作に待望の第2弾! レンタル番犬サービス、マンション内で出来た友人(?)、中学教師のひとり模様――の続編のほか、死別後の復氏届、離婚式、思いがけぬ楽器への挑戦といった新規の物語も織り交ぜた6編。そこには人生を重ねたがゆえのささやかで個人的なメモリアルが。「残り何回、春夏秋冬を元気に楽しめるのだろう」。近頃そんなふうに思う貴方へのエールをお贈りします!
内容説明
いつでも始められる。今日という日は、残りの人生で一番若く、これまでで最も経験豊かなのだから。心の声に耳を傾け、一歩前に踏み出してみた自分ファースト記念日。「それぞれのおひとり模様に共鳴し、前向きになれた」など多くの支持を得た前作。その「もっと読みたい」の声にお応えして同じ作家陣が再出発をテーマに紡いだほっこりしみじみ短編集。続編あり、まったく新たな物語もあり。手軽に気軽に味わいつづけられる“本棚保存本”第2弾を、満を持してお届けします。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
83
前回とメンバーは同じ6人、レンタル番犬シリーズの今回は独居男性の元にきたアンジュの活躍はまさに番犬でした、マンションで一人暮らしのナツの続編、離婚式を行った女性が父との思い出の指輪をリフォームする話、定年間近の教師が保護猫カフェに行く話、夫が亡くなり実は認知していた子供が居た事が発覚、夫を恨んだが成人したその女性に会う事を決心する、最後のセッションは70歳で初めて行ったライブに惹かれドラムを始める女性、おひとりさまではあるが転機によって新しい事を始めたり出会ったりとどれも前向きで気持ちの良い読後感だった。2024/09/19
ゆみねこ
80
前作があったらしいが問題なく楽しめた。咲沢くれはさんは初読み。大崎梢「アンジェがくれたもの」岸本葉子「友だち追加」坂井希久子「リフォーム」咲沢くれは「この扉のむこう」新津きよみ「リセット」松村比呂美「セッション」。定年間近の女性教諭が保護猫と暮らし始める咲沢さんの作品と、坂井希久子さんの離婚式からの指輪をリフォームする物語が良かった。「セッション」面白いけど、やや上手く行き過ぎかな。2024/11/13
Ikutan
76
前作がよかったので、続編が出て直ぐに手に取る。作家陣も同じ六名で、前作でお気に入りだった大崎さんのレンタル番犬のお話がまた読めて嬉しい。今回活躍するのはシェパードのアンジェ。レンタル番犬は独居男性にも強い味方だね。岸本さんは、カズヨとナツのその後。離婚式から始まった坂井さんの『リフォーム』は読後、前向きになれる素敵なお話。中学教師が主人公の咲沢さん。蓮見先生、今回は保護猫カフェに通う。新津さんは、夫亡き後、隠し子の存在を知った女性が主人公。意外な流れでと後味良好。松村さんも元気を貰えるお話でした。2024/09/20
雅
67
前向きで勇気をくれる「おひとりさま」のアンソロジー。面白かった。2025/05/04
ででんでん
62
いや、これは…。忘れっぽい私だが、前作の記憶が薄れないうちに読めてよかった!! 前作同様最初の大崎梢さん「アンジェがくれたもの」にやられた。やはりレンタル番犬の物語。前作とシチュエーションは異なるが、じんわりと心に沁みて、アンジェの活躍に胸がすく。全体のサブタイトル「ささやかな転機」という言葉通りの再出発の物語。岸本葉子さんの「友だち追加」は楽しい。『ミセス倶楽部』『トキメク』って、もしかして身近な○○と○○?坂井希久子さんの「リフォーム」。彫金の描写が魅力的。そして新津きよみさんの「リセット」に涙。2025/01/29