出版社内容情報
山本甲士[ヤマモトコウシ]
著・文・その他
内容説明
謎の黒柴、マジックは“迷い犬”として突如誰かの前に現れる。保護のつもりでマジックと一緒にいると、これまではまったく接点のなかった人との会話が生まれて気持ちが変わったり、未来に少し光が差してきたりする。心配ごと、後悔…胸のつかえがとれずに日々を生きる人々に訪れた、小さな奇跡。読めば気分が一新する、大人気のスペシャルマジック小説、待望の書き下ろしシリーズ第2弾。
著者等紹介
山本甲士[ヤマモトコウシ]
1963年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
128
シリーズ2作目。今回もとても良かったです。どこからともなく現れて、日々悩める人たちを幸せに導いていく不思議なワンコ、マジック。マジックが起こす小さなミラクルの繋がりに心がほんわか温かくなります。口の両端をにゅっと持ち上げて笑うマジック…あ~もう、かわいいなぁ。マジック大好き!2022/11/14
モルク
125
突然現れ人々に幸せを運ぶ迷犬マジックシリーズ第2弾。マジックがもたらす小さな奇跡が重なり、新しい父となるであろう母の彼氏との距離が縮まり、また自分の新たな得意を見つける少年。些細なことに切れやすく暴力に走りがちな青年が人との関わりを持つことで変化が…などの4話の連作短編集。前作ではマジックが違う土地で繰り広げる話だったが、今回は近くでそれぞれの人も繋がっているという本当にマジカルな話。ほっこりあたたかい気持ちになる。第3弾も読みたい。2023/08/30
まさきち
117
四季それぞれに合わせて一話ずつ、黒柴風の雑種犬・マジックの静かなる活躍する姿を4篇集めた短編集。前作に比べ各話の登場人物同士の関わりが濃く、さながら連作短編集のような装い。また前回のようにマジックの去り際に大きなうねりはなく突然姿を消したり、はたまた去ることなく物語が閉じたりとちょっと違った雰囲気を味わえました。願わくは最終話で保護された親子をマジックがどう癒やしていくのか教えてもらいたく、次作に期待しながら読了です。2022/11/15
タイ子
116
久し振りの奇跡の犬マジック。前作より深みが増して心に響く物語になっているような。春夏秋冬のパーツに分かれていて、主人公は別だが前に登場した人がひょっこり現れたりする連作短編集。母親の再婚相手を上手く受け入れる事ができない少年の前に現れるマジック。再婚相手と少年の関係が変化する過程のほのぼの感。「秋」の話が好き。元警察官だった古希を目前の男性がある目的で徒歩旅行をすることに。途中で出会うマジックは彼にとって一歩先を先導してくれる存在。どこからか現れ奇跡を起こしてまたいずこに去って行く。マジックまたおいで!2022/09/19
ふじさん
105
迷犬マジック第2弾。マジックのおかげで、結婚相手の息子と心を通わすことが出来るようになった男、マジックと出会ったおかげで、冴えなかった人生が良い方向に向かった上に、性格まで変えられてしまった男、高齢で目指した二泊三日の徒歩旅行をマジックのおかげで無事成し遂げた男、マジックのおかげで普段は交流のない人々との繋がりを得ることが出来た老婆。心配ごと、後悔、不満、腹が立つこと等、胸のつかえが取れずに日々を生きる人々に訪れずれる、小さな奇跡、読むことで読者の心を癒してくれるハートフルな小説。2024/02/10