出版社内容情報
山深い秘境の村を走る旧道沿いにぽつんと佇む「ドライブインまほろば」。客は滅多に来ないが、比奈子は今日も店を開けた。そんなある暑い日、突然少年が幼い妹を連れて現われる。憂と名乗る男の子は、夏休みが終わるまで住み込みで働かせてほしいと懇願する。娘を亡くした過去を持つ比奈子は逡巡しながらも、ひと晩だけ泊めてやることに。だがその夜更け、月明かりの下で憂は、義父を殺して逃げてきたと告白し――親とは、子とは何か。家族の愛を問い、人生の暗闇に光を灯す魂揺さぶる感動長編。
内容説明
山深い秘境を走る旧道沿いにぽつんと佇む「ドライブインまほろば」。店主の比奈子が一人で切り盛りする寂れた食堂に、突然男の子が幼い妹を連れて現われた。憂と名乗る少年は「夏休みが終わるまでここに置いてください」と必死に懇願する。困惑する比奈子だが、事故で亡くした愛娘の記憶が甦り、逡巡しながらも二人を受け入れてしまう。その夜更け、比奈子は月明かりの下で激しく震え鳴咽する憂に気付いた。憂は、義父を殺し逃げてきたことを告白し―。「生きる意味」を問い、過酷な人生に光を灯す感動長編。
著者等紹介
遠田潤子[トオダジュンコ]
1966年大阪府生まれ。関西大学文学部独逸文学科卒。2009年『月桃夜』で第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。12年『アンチェルの蝶』が第15回大藪春彦賞候補。14年刊行『雪の鉄樹』が「本の雑誌が選ぶ2016年度文庫ベストテン」第1位となりベストセラーに。17年『オブリヴィオン』が「本の雑誌が選ぶ2017年度ベスト10」第1位。同年『冬雷』が第1回未来屋小説大賞受賞。18年同作が第71回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門候補。19年『ドライブインまほろば』が第22回大藪春彦賞候補。20年『銀花の蔵』が第163回直木三十五賞候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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