出版社内容情報
百花輪の儀。それは華信国の一領四州よりそれぞれの代表となる貴妃を後宮に迎え、皇帝よりもっとも寵愛を受けた一人が次期皇后に選ばれる儀式だ。後宮に憧れる武術家の娘・明羽は、拳法と“声詠み”の力を駆使し、北狼州代表の來梨姫の侍女として後宮入りするが、二人は数々の事件に巻き込まれて!? 絢爛豪華な中華後宮譚、開幕!
内容説明
百花輪の儀。それは華信国の五つの領地よりそれぞれの代表となる貴妃を後宮に迎え、もっとも皇帝の寵愛を受けた一人が次期皇后に選ばれる一大儀式だ。後宮に憧れる武術家の娘・明羽は、道具の声が聞こえる不思議な力と拳法を駆使し、北狼州代表の來梨姫の侍女として後宮で働き始める。美貌や知略、財力を賭した貴妃五人の戦いで、明羽は引き籠り気味の「負け皇妃」來梨を皇后の座につかせることができるのか!?心躍る絢爛豪華な中華後宮譚、開幕!
著者等紹介
瀬那和章[セナカズアキ]
兵庫県生まれ。2007年、第14回電撃小説大賞“銀賞”を受賞し、『under異界ノスタルジア』でデビュー。魅力的なキャラクター造形と瑞々しい文章が話題の注目作家。他の著作に『好きと嫌いのあいだにシャンプーを置く』『雪には雪のなりたい白さがある』『花魁さんと書道ガール』などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ツン
76
この人の作品は大好きだったのに、なぜかこの本は積まれていたのです。でも、読み友さんの投稿を見て読んでみたら、やっぱりおもしろい。第一章から引き込まれました。ただ、もっとふんわりしたお話かと思っていたら、途中で侍女が殺されることになってびっくりしました。続きが楽しみです。 それにしても、未明宮は随分有利な気がするんだけど、、2023/07/17
いわし
56
シンデレラのように家族から虐げられる明羽には、道具の声が聞こえる不思議な力があった。後宮に憧れる彼女はその生活から抜け出すため、侍女として後宮入りすることを決意する。しかしながら、後宮は城の舞踏会ではない。次期皇后を決める百花輪の儀。もっとも頼りない貴妃に仕えることになった明羽は、計略掛け合う5人の貴妃たちによるサバイバルを生き残れるのか。後宮に憧れる明羽が夢から醒めるにつれ、逆に僕は物語の世界へと惹き込まれてゆく。女心がわかりすぎる瀬那和章の描く後宮を舞台とした中華ファンタジーが、面白くないわけがない。2023/01/27
よっち
47
華信国の一領四州よりそれぞれ代表となる貴妃を後宮に迎え、寵愛を受けた一人が次期皇后に選ばれる「百花輪の儀」。北狼州代表の來梨の侍女として後宮入りした明羽が、数々の事件に巻き込まれる中華風ファンタジー。後宮に憧れる武術家の娘・明羽が、拳法と声詠みの力を駆使して後宮で起きる事件を解決してゆく展開で、百花輪の貴妃たちが皇后を目指す事情があって、わりと殺伐とした展開の中で垣間見える新たな一面により印象が変わってゆくのが面白いですね。明羽と関りが増えてゆく李鷗との関係もどうなるのか、これから楽しみな新シリーズです。2022/03/08
坂城 弥生
45
誰を信じて良いのかわからない伏魔殿。各州から集められた5人の貴妃によって皇后の座が争われる。2022/03/17
kagetrasama-aoi(葵・橘)
39
「後宮の百花輪」第一巻。中華風ファンタジーが読みたくて選んだ作品。中原辺りにある “華信国” が舞台です。皇后が跡継ぎを産めなかったので、位を辞退して、新たに皇后を擁立するために五人の貴妃が皇帝の前で様々な競争をします。(それが百花輪です。)一番後ろでもたもたしている貴妃 來梨の侍女 明羽が主人公です。明羽は道具の声を聞けます。この設定、かなり好みです。明羽が持つ小さな翡翠の佩玉が相棒で様々な手助けをしてくれます。明羽は平凡な顔立ち、と言うことですが、きっと段々綺麗になって行くんですね(笑)。2024/04/01