出版社内容情報
高校生の柚子子は、ある事情を抱えてチェス喫茶店「フィアンケット」を訪れる。珈琲とチェスを楽しむその店では、卓越した推理力を持つクラスメイトの世野くんが働いていた。持ち込まれる不可解な日常の謎を、チェス喫茶の若き代理店長・世野くんが鮮やかに解き明かす。第3回双葉文庫ルーキー大賞受賞作!
内容説明
高校生の柚子子は、ある事情を抱えてチェス喫茶『フィアンケット』を訪れる。偶然にも店の臨時マスターを務めていたのは、クラスメイトの世野だった。柚子子の持ち込む不可解な謎を、推理力抜群の世野が鮮やかに解き明かす青春ミステリ。第3回双葉文庫ルーキー大賞受賞作!
著者等紹介
中村あき[ナカムラアキ]
1990年生まれ。2013年『ロジック・ロック・フェスティバル~Logic Lock Festival~探偵殺しのパラドックス』で第8回星海社FICTIONS新人賞を受賞し、デビュー。『チェス喫茶フィアンケットの迷局集』で第3回双葉文庫ルーキー大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪紫
55
ここ数年お店を舞台にした連作短編ミステリと聞かれる主要人物のイメージはと聞かれるとすぐにあるあるとなりそうなキャラ造形だが、明かされるものは以外とヘビー。チェスがわからなくても話は入りやすいし、個人的には第四局が一番ズドンと聞く(後で彼女に伝えた方良くない?)。だからこそ続く第五局に感心してしまう。トルコ人強くないか、とは思ったけど世野くん以上に担任の別府園先生が強キャラ過ぎて彼女がメインの話見たくなった感・・・。2024/04/06
那由多
24
短編でありながら全編にわたって伏線がばら撒かれており、真相が明かされるたびにページを遡って確認した。おお!しっかりミステリ小説じゃないですか。ポケットのポーンの真相を本人が語る日がくればいいな。2021/11/14
よっしー
19
図書館で見かけた1冊。チェスはさっぱりなのでその辺りはさらりと読み飛ばしながらの読了となりました。色々な事件を解決する様子は鮮やかですが、事件が高校生の非日常すぎて重たく感じてしまいました。もう少しフランクな方が取っ付きやすい気がします。ただ、出てくる面々は面白かったので、楽しく読めました。2021/07/23
sugar&salt
10
チェス喫茶「フィアンケット」を舞台にチェスにまつわる謎解きものかなと思いきや、柚子子ちゃんと終くんが通う高校での謎を終くんが解いていく感じだったな。でも、ちゃんとチェスのルールとかも出てきて将棋と同じようなルールと思ってたけど、全く違うルールもあって面白かった。2022/04/17
きょん
9
幼い頃一度だけ叔母に連れられて訪れたチェス喫茶フィアンケット。ポーンを返す為来店した女子高生柚子子はマスターを務めるクラスメイトのクールイケメン世野の元でバイトをすることになり、学校内外の事件を世野に解いて貰っていく。ちょっと意地悪イケメンとポジティブ女子という安定の組み合わせでシリーズ化できそうだけど、もうちょっとチェスというゲームが絡んでくると楽しいかな。2021/03/23