出版社内容情報
元刑事の麦子は幼い頃に身についた、「人の意識に入り込み、記憶や感情を読める」不思議な力がある。ただし、その力を制御することができない。
ある日、麦子は警視庁に「研修」という名目で呼び出され、病院で眠ったままの男性から感じることをなんでも教えて欲しいと言われる。
断片的な記憶を読み取った先にわかったのは、複雑に絡み合う人と事件。超能力は麦子の力になるのか――。
内容説明
人の意識に入り込み記憶や感情を読み取ることのできる、元刑事の麦子。制御不能な力だが、これまで殺人事件の解決に役立ててきた。ある日、外国から漂着した寝たきりの男性について、「力」を使って何か分かることがあれば教えて欲しいと警視庁に依頼される。断片的に受け取ったのは、外国の村で起きた事件とある男性の記憶。二つの過去を繋ぐものとは。シリーズ完結編。
著者等紹介
斉木香津[サイキカズ]
1964年大分県生まれ。2008年『千の花になって』(文庫版『踏んでもいい女』)で第9回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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はつばあば
51
元刑事?警察を辞めて私立探偵にでもなったのかと。紛らわしい(-_-;)。しかも読み手の私がノッテ来たところで最終巻?!。もっと他に書きたいことがおありになるのでしょうか。確かに「他人の意識の中に入る能力」って薄気味悪いけれど今回のように意識のない人の中に入ってその人を偲んであげるって悪い事じゃないけれど・・麦子さんにも平凡な人生を歩ませてあげたい思いが作者さんにあったのかも。または羽黒谷塾に通っていた遥さんやその他の超能力者との交流はもう勧められないと思われたかな(^^;。読メならばこその本の選択。感謝2021/02/05
momi
44
彼が私に見せる恐ろしい記憶とは!? 超能力ミステリーシリーズ完結編です!!人の意識に入り込む能力を持つ元刑事「麦子」今回彼女は二つの記憶を読みとります…。二つの記憶を繋ぐもの…。事件は終わったけど…シリーズは突然ブチっと終わってしまって消化不良…。これで終わりなの?ここで終わりなの?不完全燃焼でとても残念です。2020/12/01
ジンベエ親分
37
なんだって完結編?まだシリーズ3巻なのに?しかも完結感はまるでないのだけど? 今回は麦子の「他人の意識の中に入る能力」は比較的大盤振る舞いで発揮される。本来は本人にも制御不能な能力なのだけど、麦子が発動条件を掴んだため、能力発動シーンは前作までと比べて非常に多い。その是非はともかくとして、主題というか「クズにしか見えなかった人物の二面性」というか、少しだけ救いを与えてくれるのは「凍花」以来この著者の独特な視点。ほんとにこれで完結なの?地味かもしれないけどとても好きな読み味なので続けてほしいなぁ…。2020/11/14
papako
31
これが完結?今作はちょっと今までと違った。ちょっと物足りない。このシリーズの好きな麦子の良さはあったけど。2024/10/17
ゆう
24
シリーズ3作目にして完結編。寝たきりの男性から記憶を読み取るのが今回の仕事。麦子の能力が強くなってる。事件はスッキリって感じの終わりかたじゃないなぁ。シリーズとしては続けよう思えば続けること出来そう。え?これで終わっちゃうの?って感じだもん。前にも書いた気がするけど、超能力者に向かないっていうよりどっちかっていうと麦子に向かないんだと思うんだよなぁ。2020/12/22
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