出版社内容情報
手に汗握る攻防、心を打つクライマックス! 目崎敦史の父の死、棟方国雄の息子の死、そしてなぜ目崎が警視庁捜査一課に配属され、棟方とコンビを組むことになったのか。それらすべての真相が解き明かされる書き下ろしシリーズ最終巻! この慟哭が聞こえるか? 登場人物たちの息づかいが迫り、魂が震える傑作。
内容説明
護送中に逃走した受刑者をめぐる捜査を端緒に、警視庁捜査一課、棟方国雄と目崎敦史の、身命を賭した闘いの火蓋が切られる!棟方は息子の、目崎は父の、それぞれ無念を晴らすべく、真相を求めて敢えて“逸脱捜査”に突き進む。そして、ついに犯人と対峙するその時が来た―。「左遷捜査」の真実が明かされ、慟哭のラストが待ち受ける書き下ろし警察小説、感動のシリーズ最終巻!
著者等紹介
翔田寛[ショウダカン]
1958年東京都生まれ。2000年「影踏み鬼」で第22回「小説推理新人賞」を受賞。01年、「奈落闇恋乃道行」が第54回「日本推理作家協会賞・短編部門」の候補となる。08年「誘拐児」で第54回「江戸川乱歩賞」を受賞。14年「墓石の呼ぶ声」が第67回「日本推理作家協会賞・短編部門」候補に。15年刊行の『真犯人』は第19回「大藪春彦賞」候補になり、18年WOWOWで連続ドラマ化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
76
シリーズ第三弾。そして最終巻。警視庁刑事棟方の部下になった目崎がどんどん鍛えられていく中で、刑事だった目崎の父親の死がうやむやにされた理由。そして、棟方の息子が職務中に死んだ事件。2つの事件は何故警察内部で伏せられているのか。今回の事件を追っていくうちに、かつての事件が繋がっていく様相を見せ始める。が、またしても警察内部で隠蔽の兆しが・・・。あー、こんな警察上層部が仕切っているのかと思うと腹立たしい!ラストは泣けます。まだ読みたかったなぁ、このシリーズ。2019/12/28
紫綺
70
シリーズ第3弾完結編!単独行動で組織をはみ出し、左遷同然のベテラン刑事棟方と下に着いた新米刑事目崎との捜査が終結!ようやく謎が解けた。すべてハッピーエンドとは行かなかったのが心残り。2020/07/03
さっこ
68
護送車が事故を起こし、受刑者が逃亡した。過去の暴力団による覚せい剤の密売に絡んだ事件が見え隠れしながら逃走した受刑者を追う。後半は一気にスピードが増して畳みかけるように真相へと突き進んでいく。棟方刑事の息子の亡くなった事件はあまりにも衝撃で辛すぎた。二人の刑事が向き合った過去はあまりにも理不尽。シリーズ最終章、結末もやるせなく悲しかったけれど、三作通して楽しめました。2020/03/11
papako
65
いよいよラスト。1人の脱獄犯から棟方の息子が犠牲になった事件が動き出した。その聞き込みの中で目崎の父親の事件の手がかりも。ラストは全ての関係者がある病院に集まり一気にクライマックスへ。できれば2人にはビールを一緒に飲んでもらいたかったな。『そんなことは、自分の頭で考えろ』切ない事件でした。momiさん、ありがとう!2021/10/23
ナミのママ
52
シリーズ第3巻、完結編。6年前に麻薬取締官だった息子を殺された棟方、15年前に殉職した警察官の息子の目崎。共に捜査一課の刑事。このコンビが今回追うのは、護送中に逃走したヤクザの受刑者。全てが繋がってラストまで…。翔田さんの現代モノは好きですが、中でもこのシリーズは良かったです。あーあ、終わっちゃったと、とても残念です。2020/01/03