出版社内容情報
神様の通う甘味処『甘露堂』で働く瑞樹は、姉とともに五山の送り火を見に来ていた。しかし、見物の途中、姉とはぐれてしまったうえ『ナリソコナイ』に追いかけられてしまう。そこをある少年に助けてもらい――。 京都×神様×甘味のハートフルストーリー第三弾。
桑野和明[クワノ カズアキ]
著・文・その他
内容説明
神様の通う甘味処『甘露堂』で働く瑞樹は、五山送り火を見に行っていたところ、神様を憎む『ナリソコナイ』に遭遇してしまう。危害を加えようとするナリソコナイから逃げていると、ある神様が救いの手を差し伸べてくれ―。京都×神様×甘味のハートフルストーリー第三弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
48
もぅねぇ年寄は涙腺が緩いんだから(#^^#)。ナリソコナイにも、てる吉のようないい子?もいれば胡昼のように神様の恩恵を受けた冬夜と瑞樹に敵愾心を持つ者もいる。まぁそれは人間の世界にでもあることだがウルウル感が半端ない。肩の凝らない本だからスルスルと読めるが・・血縁の残り、あと3篇を読了せねば・・また積読本が増える。頭も年々軽くなる(^^;2020/07/16
hirune
41
【Kindle】てる吉〜〜(;o;)なんか 純粋で健気でかっわいくて、2話めはナリソコナイのてる吉が神様も人間も押しのけて完全に主役でしたね❗️悪役の胡昼も強烈だし、冬夜も瑞樹もナリソコナイに振り回されっぱなしで、なんなら神様たちの影が薄いくらいかも😅今回も美味しそうな和スイーツ満載、冷たくした水ようかんが食べたいです、暑いしね(^-^;A2020/07/12
スズ
39
ナリソコナイに食事を振る舞う土地神の料理屋、神に捨てられたナリソコナイとスランプに陥った絵描き、瑞樹の姿で女性を誑かして生気を奪っていた胡昼との再会の3本立て。自分の料理で誰かが笑顔になってくれる事が大好きなポコマルや、自分を救ってくれた美鈴のために絵を描き続けるてる吉等、仲間や人間に恩義や好意を抱くナリソコナイがいる一方、人間を餌や玩具のように扱う胡昼のような存在もいて、ナリソコナイの善意と悪意の両面が上手く描かれていた。黒蜜をかけて頂く抹茶ホットケーキも美味しそうで、竹筒水羊羹も涼しげで良かったです。2018/09/23
メルル
24
切なさも温かさも甘味も全てがバランス良く詰まった癒しの物語。一言でナリソコナイと言っても様々なタイプが存在するようで、人間や神様を憎む者がいると思えば、逆もいる。神様に尽くすナリソコナイの健気さや人間との新たな絆にほろっとする。第二話の「水ようかん」は、多くの方にお薦めしたい。きっと読んだ方は同じ気持ちを共有できるだろう。今回の甘味ベストはバニラスフレ。秒速スイーツというというのが良いね。お店でしか味わえない美味しさが羨ましい。2018/06/06
ソルト
17
シリーズ3。五山送り火を見に行った瑞樹だったが、神を憎むナリソコナイに襲われる。そんな彼を助けてくれたのは別のナリソコナイで…助けたお礼にあることを頼まれる『バニラスフレ』/貴船神社でイラストレーターの美鈴と絵を描くナリソコナイのてる吉に出会う。てる吉はある神に仕えておりはぐれてしまったのだといい…『水ようかん』/冬夜と瑞樹のクラスは文化祭でカフェをすることに。そんな最中、瑞樹の姿をいろんなところでみたという目撃情報が入ってきて…『抹茶のホットケーキ』/瑞樹の優しさが伝わってくる。メニューも美味しそう!2021/05/03