出版社内容情報
中村颯希[ナカムラ サツキ]
著・文・その他
内容説明
ひょんなことから神様と出会い、未練を残した魂に体を貸すのと引き換えに、「料理の腕を磨きたい」という願いを叶えてもらっていた高坂哲史。その神様と会えなくなって、はや数ヶ月。いなくなったはずの神様に話しかけると、まさかの返事が!何やら未練を解決してくれる哲史のことが魂の間で話題になっていたようで―。忘れたくない味、忘れられない味を繋ぐハートフルストーリー第二弾。
著者等紹介
中村颯希[ナカムラサツキ]
2016年、『無欲の聖女』(主婦の友社)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
168
シリーズ第二弾。ちょっと料理は地味だな。茹でとうもろこしを料理としてはどうかと思う。裏営業(俺はそう読んでる 笑)では、神様が絡んでるから、忘れたくない味、忘れられない味が基本のコンセプトだから仕方ないか。神様は、更にすっとぼけてきたなあ(笑)。敦志君、頑張れよ~!なんなら神様に頼んでこい(笑)。今作は、料理はやや貧弱だけど、美味しそうなのは間違いなし。読まれる方は、今作も“涙ぽろぽろ”の裏メニューのサービスがあるので読むときは注意ですよ。そして、空腹時には、絶対に読まないでくださいね。2024/04/15
おしゃべりメガネ
115
シリーズ第2作目です。う~ん、間違いなくステキな作品だし、感動もするのですが、なんでかイマイチ自分の中ではピタッとハマれてない気がしています。きっと作者さんの作風というか文体に馴染めてないのかなと。読みやすさは間違いないのですが、主人公と神様のやりとりなトコとかが、なんかこう軽薄な感じでモヤモヤと。そこが軽快でいいトコなんですよと言われると否定できず。主人公と妹のキャラよりも周りの登場人物に救われている感じがします。肝心要の食べ物の描写はさすがで毎度お腹がグーグーなってしまいます。さて、第3弾読みますか。2023/01/30
となりのトウシロウ
94
両親が遺した定食屋「てしをや」を継ぐ妹志穂。勤めを休職しその妹を助ける主人公の哲史。その哲史を通じて神様が結び付ける死者の魂がこの世に遺した大切な人に料理を振る舞うという連作短編第二弾。高校三年で事故で亡くなった龍也は唯一の友人に出汁巻き卵を食べさせる1皿目と、長年連れ添った家庭のことは何も出来ない夫に妻が食べさせる鯛茶漬けの4皿目が心に残った。描かれている全てのお話に共通するのは料理という大切な人に食べさせる日々の営みの尊さ。当たり前なんだけど作り手の人の気持ちを噛み締める意味に気付かせてくれる。2022/10/22
のんき
80
この続編も泣けました。茹でとうもろこしやお茶漬けなど簡単な料理で、いろんな人の魂の未練を晴らしていきます。どのお話しもよかったな。厳さんの言葉が印象に残りました。「肉じゃが作ろうとしたのに、肉がないみたいなこと、人生じゃ、ザラよ。でも、人間、食わなきゃやっていけねえ。今ある手持ちの材料で、なんとかしのいでいくしかねえんだ。それで、おいしく食ってくしか、ねえんだよ」人生も料理も、予期しないことが起きます。それでも、なんとか工夫していかなきゃいけないところは似てるかな2018/05/16
はにこ
60
今回の哲史への来客?は少年少女と初老の婦人。どれも切なかったねぇ。もし霊という存在があって自分亡き後不幸せそうにしていたら辛いだろうなと思う。亡くなった方も残された方も伝えきれなかった想いがある。後悔なく、は無理でも伝えられる気持ちは後回しにせずに伝えていこうと思う。二人だけで心細いこともあるけど、仲間も増えて嬉しいね。2023/11/07