出版社内容情報
悠木シュン[ユウキ シュン]
著・文・その他
内容説明
スマート泥棒―略してスマドロは、閑静な住宅街で白昼堂々、鮮やかな手口で盗みを働き、世間を騒がしている。物語は、ある主婦がスマドロの話題から、自分の半生をどこの誰ともわからぬ電話の相手に延々と喋り続けるシーンから始まる。新たな語り手が登場する度に、彼女をとりまく複雑な人間関係が見えてくる。パズルのようなミステリーの最終章に待ち受ける真実とは!?第35回小説推理新人賞を受賞したデビュー作!
著者等紹介
悠木シュン[ユウキシュン]
1980年生まれ。広告代理店、デザイン事務所、印刷会社勤務を経て2013年「スマートクロニクル」で第35回小説推理新人賞を受賞。14年、同作を収録した『スマドロ』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
332
これは…世間は意外と狭いよね、ということをいいたいのか?特にオチはないのか?それとも物凄くわかりづらい驚愕の仕掛けすぎて私が気づかなかっただけなのか?どれだろう。『イニシエーションラブ』以降、散々疑心暗鬼になって深読みして肩透かしくらうことが多いが、これもそのタイプの一冊?と思われる。2章に出てきた賢一君の意味ありげな言動は特に意味無し?スマート泥棒誕生にいたる背景はあれだけ?こんな具合に疑問符が尽きない、ある意味とっても ミステリーな物語だった。というか帯に書いてあるような『騙される』局面は一つもない。2017/12/29
おいしゃん
34
ご丁寧に、どんどん広がり、どんどん繋がる人物相関図が各章についているが、これがなかったら多分諦めていただろう。小説というよりパズルのようだが、こういう小説があってもいい。2018/09/05
hnzwd
33
どのように物を盗んだのか、手口が全く明らかにならずに世間を騒がせている泥棒を軸に真相が徐々に明らかになっていく構成は上手い。章ごとに登場人物が増え、意外な関係性が明らかになっていく群像劇としても及第点。。なんですが、タイトルといい泥棒の手口といい、、、なんか古い印象が。一度思ってしまうと、時事ネタ多めの文章とか登場人物のキャラクターとか気になってしまい楽しみきれなかったかも。意外な真相とかも含めて合格点超えの作品ではあるんですが。。2017/06/21
秀玉
16
良さげな本をどんどん買った。これもそう。これはネットオフで購入したのかな。なんかよくわからない小説。いろいろ考えて、無理くり結びけ、奇をてらった人間関係と泥棒との関係のお話。読みが浅いからよくわからない部分がある、妹は姉(泥棒と関係を持っている)の家に2時に来いと9歳の息子に言われていたけど、行って何を見た、どうなったが描かれていない。期待したのだけれど、何しろ素っ裸でクローゼットに入っているのだからね。最後の話だが、いまにも生まれそうな奥さんが、保険のセールスを家にいれてながなが話をする??矛盾だよね。2023/12/29
クキモン
15
足跡を残さない完璧な手口で世の中を騒がせているスマート泥棒。泥棒と繋がりのある5人の女性が語り手となって展開する連作ミステリー。女性たちの幼少の頃から関係が続いていて、その繋がり方が偶然にしては不自然。登場人物すべてがアクが強く、読後感はあまり良くない。2024/11/24