出版社内容情報
小杉健治[コスギ ケンジ]
著・文・その他
内容説明
銀座ホステス絞殺事件で、担当検事の江木秀哉は捜査に関しての疑問を呈したものの、彼の話に耳を傾けたのは高須刑事だけだった。くしくも高須は、二十年前、秀哉の父・秀蔵とともに、迷宮入りしたある殺人事件の捜査にあたっていた。名刑事と謳われた秀蔵は余命半年の診断をうけ、今は病床にある。一見無関係なふたつの事件が絡み合っていく…。父子の深い絆を描いた感動のミステリー!
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年東京都生まれ。データベース会社に勤務のかたわら執筆した「原島弁護士の処置」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。『土俵を走る殺意』で第11回吉川英治文学新人賞、『絆』で第41回日本推理作家協会賞長編賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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chakiw5
7
何事にも決断がありそれが良いか悪いかはそのt木の状況にもよる、つらい決断をした江木の父親だがやはり家族を守るのは親の務め、どんなに辛くてもそれが務めと思わないと働けないです。この気持ちは親ならみんな共感すると思う。それに守られて立派に成長した江木検事は父親の誇りです。弁護士になっても立派に正義を貫いて欲しいが決断するときは周りの状況をよく考えてからにしてほしい。2017/06/21
ゴルフ72
6
「正義」「親と子」20年前、刑事だった父が権力に屈してしまったある事件、今回は検事となった息子はその権力に立ち向かう。いつの世も同じ、政治的な力は真実を隠してしまう。 小杉作品細かな心の動きを実に上手く表現する。2018/06/23
terukravitz
5
★★★☆☆2020/10/17
ミステリーバーバ
4
小杉健治の作品はシリーズが多くて、少し敬遠気味だったけど、久しぶりに読んで見ると、何だか読んだ事があるような…。2014年の初版で、読んでました! でも、面白かった!青年検事と、かつて名刑事と言われた父。二つの殺人事件が、父と息子の確執をといて父の愛を知りそして、再び家族となる。 淡々と、事件の確信に迫って 、最後の以外な犯人と表題の決断の意味。 こういう、作品好きです。 2017/06/06
komaberry
3
正義を貫くとは社会的な立場を悪くするということ。納得はいかないがそれが現実なのかなと思う。世の中は「長いものには巻かれろ」が無難な生き方になっているが、最後はとても爽やかな気分になれた。2017/06/03