出版社内容情報
大沢在昌[オオサワアリマサ]
著・文・その他
内容説明
ここはギャルとギャングが溢れかえる悪人海岸。腕っ節と度胸を武器にする私立探偵・木須志郎のもとを、つぎつぎと依頼人が訪れる。「気にいった女の子には熱いオンリップのキッスを、気にいらねえ野郎には固いオングラウンドのキッスを」がモットーの「キッスのシロー」は、悪いヤツには滅法強いが、お色気と情にはとことんもろい。はてさて事件は解決するのか…。痛快なハードボイルド連作集。
著者等紹介
大沢在昌[オオサワアリマサ]
1956年名古屋市生まれ。79年「感傷の街角」で第1回小説推理新人賞を受賞し、デビュー。86年「深夜曲馬団」で第4回日本冒険小説協会最優秀短編賞、91年『新宿鮫』で第12回吉川英治文学新人賞、第44回日本推理作家協会賞、94年『無間人形新宿鮫4』で第110回直木賞、2001年『心では重すぎる』、02年『闇先案内人』と連続で日本冒険小説大賞、04年『パンドラ・アイランド』で第17回柴田錬三郎賞、06年『狼花新宿鮫9』で日本冒険小説大賞、10年に第14回日本ミステリー文学大賞、12年『絆回廊新宿鮫10』で日本冒険小説大賞、14年『海と月の迷路』で第48回吉川英治文学賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんたろー
174
大沢さん『新宿鮫』以前の作品に興味があって手に取った…『バッドガイビーチ』を縄張りにする探偵・木須志郎が失踪人捜索、殺人事件、幽霊騒動などの事件を解決する連作短編は、80年代が色鮮やかに描かれ「ポップ・ハードボイルド」って感じで軽快だけどチョッとホロ苦い。強きを挫き弱きを助ける志郎はヒーローなのに、今ならおやじギャグと言われそうな気障な台詞を連発し、美女たちが登場して軽い濡れ場があるのもオジサン好み。松田優作さんの名作テレビドラマ『探偵物語』を思い出した。B級邦画を突っ込みながら観る感覚で楽しめる娯楽作。2021/07/02
chiru
107
「新宿鮫」以前に書かれた本作はレトロでポップでカッコいい色褪せない逸品でした!失踪、殺人、殺し屋、幽霊…数々の事件を解決する探偵兼バッドガイビーチのヒーロー「木須志郎」。愛車フェアレディZを乗り回し、悪いヤツには滅法強く、お色気と情にはとことんもろいナイスガイ👍キザなセリフの無駄遣いにクスクス笑いが止まらない🤣「金はないけど人脈豊富」を売りに探偵が胸のすく活躍を見せてくれる😎🚬深刻さが1mmもないハードボイルド🔫😎面白かった!! ★42021/06/16
10$の恋
42
30年程前の作品だが、ライトなハードボイルドは色褪せることなく心にビートを刻ませる♪なんせ愛車がフェアレディときたもんだ。そして語りがキザだねぇ~、探偵の木須志郎クン!。組や華僑や警察にも顔が効く彼、チャラいがめっぽう強いぜ。彼が本拠地とする通称悪人海岸のビーチとシティは若さ溢れる不夜城って感じ。その分トラブルも付き物だ。失踪、殺人、殺し屋、幽霊etc、顔の広さと行動力で調査開始、ワイルドに解決していく。ストーリーに多少粗さはあるけど、ウィットに富んだ会話のオシャレさがオレは好き♪気に入ったぜ、ベイビー!2020/12/28
なな
25
オムニバス。ハードボイルド系。結構 楽しめた。2016/10/03
りちゃ
10
初版は1990年だ。悪人海岸(バッドガイビーチ)で私立探偵をやっている「キッスのシロー」こと木須志郎。読んでいて妙に小っ恥ずかしい。が、だんだんと癖になる?軽い、クサい、ええかっこしい…だが、強い。かなり軽いハードボイルド。2017/04/22