双葉文庫<br> 死に向かうアダージョ (新装版)

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双葉文庫
死に向かうアダージョ (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 368p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784575518160
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報



小池 真理子[コイケ マリコ]
著・文・その他

内容説明

死に魅入られた二人の男女は、甘美な充足感の中で静謐な終焉を迎えるはずだった。アルビノーニの荘厳な旋律に浸りながら…。しかし雪に閉ざされた山小屋で、愛と孤独、そしてほんの少しの偶然が、事態を予期せぬ方向へと導いていく。アダージョに隠された真実とは!?これぞ長編心理サスペンスの名作!

著者等紹介

小池真理子[コイケマリコ]
1952年東京都生まれ。成蹊大学文学部卒。89年「妻の女友達」で第42回日本推理作家協会賞短篇部門を受賞。95年『恋』で第114回直木賞、98年『欲望』で第5回島清恋愛文学賞、2006年『虹の彼方』で第19回柴田錬三郎賞、12年『無花果の森』で第62回芸術選奨文部科学大臣賞、13年『沈黙のひと』で第47回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アッシュ姉

71
不倫に陥った男女が望んだのは三角関係の静謐な終焉だった。甘美な充足感のなかで二人が向かったのは冬の山小屋。これまた私の理解を遙かに超えたカップルで『恋』と似た内容なのか、はたまたもつれにもつれる連城さんのような展開になるかと思ったら、意表を突いてきて小気味よかった。共感も納得もできないけれど、疾走感や爽快感があって不思議と面白かった。2018/05/24

ぐうぐう

29
既婚者である男と、絵画モデルの女の許されざる恋は、二人を心中へと誘う。物語は、すでに心中場所の山小屋へと向かう場面から始まる。恋を成就させるための美しき心中は、思いがけない人物の乱入で、予想外な展開を見せる。言わば、『ロミオとジュリエット』を裏返したような構造を持つ物語は、ミステリとしての仕掛けを周到に配置していて、その点でも充分に楽しめる小説となってはいるものの、作者(そして読者にとっても)の最大の関心事は、主要人物の心理そのものだ。(つづく)2018/07/11

coco夏ko10角

25
真冬の山小屋で心中しようとした不倫カップル、物語は静かに始まり二人にとっての美しい終わりが迎えられるかと思いきや…。途中で予定外のことが起こりさらにまさかなこともあり、どうなっていくのかとハラハラ。面白い心理サスペンスだった。2021/02/03

James Hayashi

25
直木賞受賞前の作品なので、著者の初期の作品といえよう。不倫はいいとして三角関係、カセットテープなど最近は耳慣れない言葉も散見される、ちょっと古めかしい作品。2020/01/02

のぼる

21
小池さんの巧さに最後までグイグイ引っ張られたが、最後数十ページで、他にも色々なエンディングが作れそうで、自分としては、他のものを見たかった。2019/01/23

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