出版社内容情報
夢のオールスター出場を果した広島カープの守護神寺谷和章は、球場に駆けつけた息子二人の目の前で圧巻の奪三振ショーを繰り広げていた。パ・リーグ8人目の打者として打席に立ったライバル早野薫は、大観衆が見守る中、再び和章を挑発するが……。“悪魔のバット”早野薫が秘める壮絶な過去、広島カープを含めた上位三チームが繰り広げる熾烈な首位争い、そして遂にエンジェルボールの秘密が明かされる!
内容説明
広島カープの守護神寺谷和章は、順調にセーブを重ね、首位争いを演じるチームの勝利に貢献していた。そんな中、オールスター出場を果たし観客を沸かせた和章だったが、天使“もさん”にエンジェルボールの秘密を打ち明けられ愕然とする。一方、宿命のライバル早野薫もまた、自らを孤独に追い込もうとしていた…魔球の秘密を追う新聞記者伊勢谷仁美の存在、“悪魔のバット”早野が背負う壮絶な過去、そして、ペナントレースの行方は!?胸に迫る想いと熱狂が織り成す長編小説。
著者等紹介
飛騨俊吾[ヒダシュンゴ]
1964年生まれ。神奈川県横浜市出身。会社勤めの傍ら小説を書き続け、長編小説「エンジェルボール」を電子書籍で個人出版、各方面から好評を博す。大幅な加筆と再編集を経て文庫化する本作で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
158
寺谷は中年の希望。セーブも重ね、順風満帆 。オールスターもペナントレースも寺谷フィーバーだよ。一方で達原が、やっと寺谷の待つ一軍に昇格。達原、頑張れ~。その達原に対しての茅原田コーチの親身さは粋だねえ。この達原と茅原田のやりとりのシーンが好きだなあ。それから、寺谷の息子の大地と大河の掛け合いが微笑ましくて和む。それにしても、まさかのエンジェルボールに秘密がね。そして、ライバルの早野にも辛い過去があり、もう、ここから命を削る戦いだ。これはどうなるんだ。泣いても笑っても次でラスト。最終巻が楽しみだ。2021/11/20
chimako
97
いよいよもさんによってエンジェルボールの秘密が明かされる。そして、ひとつ残したらどうなるのかも。オールスター戦に選出され、クライマックスシリーズを勝ち上がる。2008年は確かに寺谷のシーズンだった。父の活躍に一喜一憂する大地と大河。彼らの純粋さに涙腺が緩む。いよいよ日本シリーズ。早野の過酷な生い立ちを知り何とかそこから助け出したいと思う寺谷。ライバルだからこその思いをどう実現するのか。エンジェルボールは残さず投げてしまうのか。早野は悪魔との契約から抜け出せるのか。さぁ、最終巻へ。2016/08/07
s-kozy
85
第3巻はオールスター、ペナントレース後半戦、クライマックスシリーズと進む。物語冒頭で示された通りにカープは苦戦しながらも勝ち進む。そのカープの快進撃の中心には「神の右腕」寺谷和章の姿がある。広島市民球場最後の年を見事に飾ることができましたね。3巻は日本シリーズ前夜で終了。相手はもちろん「悪魔のバット」早野薫が打線を引っ張る千葉ロッテマーリンズ。寺谷はカープを日本一へ導くことができるのか?そして、新たに明らかにされたもう一つの役割を無事果たすことができるのか?勢いが衰えることなく最終巻へ!楽しみだ。2016/07/28
ナミのママ
64
オールスター戦から始まった第3巻。明らかになるエンジェルボールの秘密。野球に詳しくなくても、「あの選手か」「あの監督か」とわかってニタニタしてしまいます。天使と悪魔、隠された秘密はちょっとせつなくなります。ここまで思いきりよく書かれると、ほんと、楽しい。不祥事や大物元スターの事件やらで現役選手も大変だと思うけど、これを読むと、純粋に応援したくなります。いよいよ最終巻へ。早く読みたいけど、終わってしまうのが悲しいような複雑な気持ちです。2016/04/02
くりり
57
せっかく黒田と前田が揃ってるのに、現実のカープは難しい((T_T))、クローザーに42番がいたら...2015/09/27