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双葉文庫
ホテル・ピーベリー

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  • サイズ 文庫判/ページ数 286p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784575517293
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

職を失った木崎淳平は、鬱屈した心を抱えてハワイ島にやってきた。長期滞在型のホテル・ピーベリーは小さいけれど居心地が良く、他に四人の日本人旅行者がいた。だが、ある夜、客の一人が淳平に告げる。「楽しみにしてろよ。今におもしろいものが見られる」不吉な予感の通り、客の一人が溺死し、やがてもう一人―。様々な気候を併せ持つハワイ島の大自然と、人生の夏休みに絡め取られた人々の心の闇。巧緻な筆致で衝撃の真相へと導かれる。一気読み必至の傑作ミステリー。

著者等紹介

近藤史恵[コンドウフミエ]
1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。93年『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞してデビュー。2008年、自転車ロードレースを舞台にした青春ミステリー『サクリファイス』で第10回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hiro

160
近藤作品はサクリファイスシリーズを読んでいるが、今回もライトなミステリという感じがした作品だった。このミステリの一番の特長は、舞台が日本でなく、ハワイでもホノルルではないハワイ島だから成り立つということだ思う。事件がなかなか起こらないので前半はやきもきしたが、クローズド・サークルといってもいいほど登場人物も少ないなかで、犯人はだれかという謎と並行して、主人公が教師を辞めた理由と相反するようなアラフォーの人妻和美にひかれていく展開によって、一気に読んでしまった。やはり近藤作品にはハズレがないのがいい。2014/12/22

🐾Yoko Omoto🐾

156
“リピーターは無し”という妙なルールを持つハワイ島のホテルピーベリーに滞在することとなった木崎。とある理由で現実とのしがらみを忘れたいともがく中、連続して起こる宿泊客の死。果たしてその死は事故なのか他殺なのか。世界の13気候のうち11が集まるというハワイ島の多面性、鬱屈とした感情に垣間見える木崎の「少しでも自分を理解してほしい」という欲求、和美や七生はじめ登場人物たちが孕む光と影、それらが非常に巧く投影しあっている。湿り気”と“気怠さ”を充満させつつどこかドライな雰囲気と描写が何とも近藤さんらしい良作。2015/03/14

相田うえお

148
★★★☆☆17123 ハワイに遊びに行くと、しばらく日本に帰りたくないと思うのは、ここに来ている大半の人がリゾートでのんびりのほほ〜んと楽しんでいる事や、日本での日常を忘れて過ごせる事などから、そういう持ちになるのだと思います。この作品、前半はハワイでだらりーんとしてる様なリゾート話なんですが、急にミステリーっぽく?なるんです。謎がはっきり見えないままもやもやと進んでいきますが、ページも残り少なくなった頃に急展開して全てが明かされていきます。ホテル・ピーベリー、リピーターお断りのホテルで常連客はいない。。2017/12/21

まこみん

111
ハワイ島にある滞在型ホテルピーベリーは、オーナーも客も日本人、期間は3ヶ月迄で再滞在は受入れない。主人公木崎は元小学校教師だが、ある問題が発覚し失職していた。木崎を含め訳ありの滞在者たち。迎えるオーナー和美は殆ど女一人で客の面倒をみる。ハワイと言ってもオワフ島とは違って人も観光客も少ない土地。木崎の心情あれこれその場その場によっての描写が細かで、自分可愛い感と弱さが満載。オーナーとの秘事。その後客が溺死する事件、次にバイク死亡事故も。一気にミステリー色。日本で木崎が真相を探る過程は省略されラストへ。2018/08/22

hirune

94
ハワイ島にある小さな長期滞在ホテルで、滞在は最大3ヵ月まで リピート不可というホテル・ピーベリー。そこの滞在客もスタッフも全員 何か曰く有り気で ややこしげな人間ばかり😅そして起こる連続不審死…まぁ 主人公を始め どいつもこいつも面倒くさい性格で あんまり好きにはなれなかったけど、謎解きは面白かったかな。それにハワイ島の特殊な気候や環境の描写が興味深かったです。2019/09/22

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