内容説明
橋から飛び降りようとしていた大男を妻と止めたことからすべては始まった。大男はガリバーと言い、落合に「お仕えしたい」とただ繰り返す。断っても連日来るガリバーが薄気味悪く、落合は彼を知人に渡す。後日、見知らぬ男がガリバーの行方を訊ねてきた。ガリバーは次々と人手に渡り「所有者」が死んでいると言うのだ。愛する妻との関係維持に腐心し、普段から不安が止むことのない落合を、不慮の災難が襲い続ける。巨人の正体は?落合はどうすれば良いのか!?
著者等紹介
大山尚利[オオヤマナオトシ]
1974年。東京都生まれ。2005年『チューイングボーン』で第12回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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keisuke
1
落合がダメ男かと言われればそうでないと思う。誰にでもある心を持っていて、そのわずかな違いなのではなかろうか。人の善意を悪意ととってしまうことは自分にも良くあり、自分も弱い人間だと再認識した。考えさせられた1冊。2015/03/04
matsu0310
0
無自覚な主人公がムカツいてダメ2013/08/16
けーこ
0
「生きるというのは報われるということだ。報われなければただ孤独に苦しむだけだ」279/「愛は感情ではなくて関係なんだ。だから愛を失えば、果たせない夢だけが残る」280/「ほんとうに弱い人間というのは、自分の弱さを悪意に変えるやつのことをいうんだ」3192013/08/04
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