内容説明
「自分の名前さえ書ければ合格」と言われている高校の、そのまたどうしようもない10人が集められたクラス“トッキュウ”。そこから巣立った同級生たちの26年後、それぞれの人生。かつての同級生は今は何を?誰もが一度は思い浮かべたことがある疑問に、芥川賞作家がシニカルなユーモアで答えを出す10の風景。
著者等紹介
大道珠貴[ダイドウタマキ]
1966年福岡県生まれ。県立福岡中央高校卒業。2000年「裸」で第30回九州芸術祭文学賞受賞。2003年「しょっぱいドライブ」で第128回芥川賞、2005年『傷口にはウオッカ』で第15回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たけたけ
3
トッキュウというクラスは、元気で毎日登校すればいいクラス。しかし案外これって難しいことなのではないのだろか? 「先生は四十四歳になってしまったよ。みんなはここまで、さて、生きられるかな」「簡単、簡単」。若さってこういうものなのだろうな。 生きるということ自体が立派なことなんですね。2013/01/10
tmc
1
特別学級…作者や私の子供の世代今の子供達の世代多分違って、大人になって少しは経験値もある今だから、思うことがありました。立派になんてなれないよぅ…2014/02/11
rio
0
予想外に面白かった。特に最終章で先生が死んで行くシーンは印象的。ところで、トッキュウなんて実存するのだろうか?2014/12/04
きのこ
0
☆22014/03/04
ライム
0
高校卒業から26年、あなたは望んだ通りに立派になりましたか?と聞かれて、もちろんだと即答する奴は好きになれない。トッキュウというおバカちゃんクラスに居た10人のそれぞれ26年後の物語。何か奇跡とか偶然の力の、ウサギとカメ的な逆転劇を期待したが、そんな展開は無く、普通の現実シビアな年月。しかし最後の担任教師の章でガラリと印象が変わる。一人一人の杓子定規で測れない可能性は、結果としての具体的事実なんかより、もっと強い力で人に希望を与える。2023/05/31
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